Re: 春香伝 -
男爵 2016/11/29(Tue) 04:27
No.899
Rockyさん おはようございます。
暗行御史(あんこうぎょし、アメンオサ、朝鮮語:암행어사)は、朝鮮国王の秘密警察長官みたいなもので、国内を回り、地方の役人の勤務状況を秘密に調べたのですね。
もしあるとすれば、日本なら江戸時代の隠密(おんみつ)と警察長官を兼ねたようなもの。
暗行御史は日本にはなかったようです。
暗行御史は行った先で、はじめは自分の身分を隠します。
そして、地方役人の不正を見つけて証拠をきっちりおさえてから
自分が暗行御史だと名乗るのです。
あっと驚く悪人たち。
何かの本で読んだのですが
暗行御史が、自分は暗行御史であるということを示す書き付け(?)のようなものを
見せると、悪い地方役人がおそれいりましたとひれ伏すのです。
なにしろ背景に朝鮮国王がいるのですから。
日本で水戸黄門(みとこうもん)の話があります。
水戸黄門は、はじめは旅をしている越後の商人だとみんなに言っていますが
弱い人をいじめる悪代官とか賄賂で自分の利益を得る悪商人の証拠をおさえてから
葵(あおい)の印籠(いんろう)を取り出します。
このお方は天下の副将軍水戸光圀(みとみつくに)公であらせられる。控えろ。
水戸黄門の話は、いつのころからか身分を示す葵の印籠を使うようになったのですが
それは春香伝の暗行御史がヒントになったのではないかと、本に書いてあったのを
読んだことがあります。