いま、○○通論とやらを教えています。 他の学科の学生を対象にしているから 専門用語から説明していかないといけない。 それで、アバウトな話となります。 でも、それはいいのです。 私が訴えたいことは、この講義をきっかけとして (関連のある)何か興味を持ったことを自分で調べて 考えて、それをまとめるというトレーニングをさせること。 構想はいいのですが、これを100人相手に やろうとすると、問題が出てきます。 こちらの主旨が徹底しない、レポートを書かせると 電子メールでという条件をいいことに他人の作品を コピーして送ってくる。 だから、全部控えを取っておいて ○○君のは◇◇君のと同じだと指摘することもあります。 T大の教養学部の先生の本を読むと その大学でも、同じように考えさせる課題を与えているとか。 その本にも書いてあったが、工学は金になりそうな実学と言われています。 それに対して、歴史とか思想史などは虚学だと、私の知っている、その専門の先生が みずから揶揄して言ったことがあります。 −−−−− 実学は正統的な学問で、いわば公的な学問といえる。 これに対して、虚学とはすぐ役に立たない学問なので、私的な学問といえる。 実学はエンピリカル・ラーニング、虚学はエンプティ・ラーニング 他の適訳はないだろうか。 劉備に軍師としてつかわれた諸葛孔明、まさしく実学は虚学に使われ真価を発揮。 私の体験からもいえるが、大学の情報処理教育はどんどん変わる。 かつてプログラムは紙テープというメディアを使った。そのうち、カードとなり、 カセットテープになり、FDとなった。今ではMOやDVDだが、これも いつまで続くか。これらのメディア教育は数年後には役に立たなくなる。 実学をするよりも、将来も使える基本理論のような虚学を教えるべきだ。 工学概論や技術史などは、自学科には実学的に教えられるが、 他学科には虚学的にならざるをえない。 学問とは実学虚学と分けるべきものではなく、虚実相補性がある。 こんな話をしたら、本日は好評でした。 難しくてごめんなさい。
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