イギリスの日刊紙、インディペンデントは、「ゴッドファーザーの物語終わる」という大見出しで、その下に、ベルルスコーニ首相の写真を掲載した。これには訳がある。もちろん、なりふりかまわぬ首相のやり口自体もそうだが、丁度選挙でベ氏の敗北が明らかになったのに合わせるかのように、シチリアでマファイアの超大物が捕まったのだ。
そこで、インディペンデントの見出しはこうなる。End of the line for the godfather その下にパーレンで囲って、小さめの活字で入れた小見出しが、薬味となって、上記の大見出しの味を引き立てている、というわけだ。(And Italy's top Mafia boss is arrested in Sicily.)
こうした外野でのあざけりや批判にも屈せず、当の前首相は、110万票の再点検など、相変わらずの元気で、気勢を上げている。
一方、プロディー氏は、組閣は来月中に完了させるといい、イラクからの早期撤退をぶち上げている。中道左派と一口に言っても、かなりの寄り合い所帯で、その内訳を見ると、政党(参考までに、その名を挙げると、「左翼民主主義者」「マルゲリータ(マーガレットともいう)」、「欧州民主主義者連合」「緑の連盟」「イタリア民主社会主義者」「イタリア共産主義者党」「欧州共和主義者運動」「再建共産党」「価値あるイタリア」「急進党」これまでが、中核の10党、いわゆる『オリーブの木』で、そのほかに、諸派というか、「社会主義者」「南チロル人民党」「ヴァレダオスタ連合」「年金受給者党」などがある。
こうなると、代表者たるもの、構成メンバーの名前を覚えるだけでも大変。総称は《連合》でイタリア語では「ウニオーネ」。これだけ意見の異なるメンバーで、統一見解を作り上げるのは至難の業だ。しかも、野党となる前首相の、《自由の家》とは勢力伯仲。四海波静か、など思いも寄らぬ、容易ならぬ荒海への船出となりそうだ。
☆ちなみに、諸派の「南チロル人民党」のHPを覗いてみたら、全部ドイツ語、「ヴァレダオスタ連合」のは、フランス語だった。さもありなん、と後から思った次第。(^_-)
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