夫に先立たれ、一人暮らしをはじめた63歳のおばあちゃんが 亡くなった夫の友人の経営する工務店に二世代住宅を建ててもらった。 息子夫婦と暮らすことにしたから。
ところが、新しい二世代住宅に入居して5日目に お嫁さんは偏頭痛と息苦しさを訴えはじめ、おまけに流産しかかった。 お嫁さんは実家に帰ると体調が回復するから、子どもを連れて 実家に避難してしまった。 おばあちゃんも新しい家で荷物の整理をしていると、頭痛はするは 吐き気はするは、息苦しくなるので、とうとう夜は近所にアパート を借りて仮住まいという毎日。 一人頑張っているのは息子だけ。しかし、この一家の主も何やら 青い顔で、体調もどこかすぐれない。
で頼まれた、このシックハウス対策研究会理事長が行ってみると 家全体からは甘い香り、おばあちゃんの部屋のクローゼットからは すっぱい臭いが。測定器を持たないで行ったが、これまでの 経験からすっぱい臭いはトルエンやキシレンであろうと推定します。
対策としてホルマリンシーラーを納戸の壁に塗り、化学物質の 吸着効果が高い光触媒の空気清浄機をメーカーに頼んで デモ機をおばあちゃんの部屋のクローゼットと階段の途中の 納戸においてもらった。一月後には、空気清浄機のおかげで 一家が戻ってきて全員暮らし始めたという。 (建築学会誌) 24時間換気システムを導入しても、場所によっては、さっぱり 働かない場所もあるそうです。
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