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活動報告(11)

メロウ倶楽部第7回講演会

日時: 1月18日 午後3時〜5時

場所: 東京都豊島区医師会館4階講堂

講師: 産経新聞特集部長 大野敏明氏

演題: 「近くなったか韓国」


司会: 副会長 ザックス・杉本

開会: 会員 KAME・亀井

挨拶: 会長 変蝠林・中村


演者: 大野敏明さん 紹介

 昭和26年 東京都生まれ
 昭和50年 学習院大学法学部政治学科卒業
 同年    産経新聞社入社
 平成14年 特集部部長
 著書「知って合点・江戸ことば」「日本語と韓国語」など 多数
 日本有数の韓国通として著名


講演要旨

 結論から言うと「韓国は大変近くなった」と言う驚きである。


 韓国語を習って、初めは名刺を渡す時にハングルで書いて渡したら感心してくれ、歓待された。


 韓国の民族村(日本の明治村のような所)に行こうとしたら”日本人がここで何をしたか知っているかと怒鳴られてバスの乗車拒否にあった。タクシーで行き、帰りはバスに乗った。一人の老人に会い日本人かと聞かれた。その人は関東軍の生き残りだった。その時、軍人がチェックに乗り込んできて銃口を突きつけられて危うくなったとき、その彼が、俺は元軍人だ、彼は友人だと言って庇って呉れ、大変に良い人に巡り会ったようで無事に帰れたのもその人のお陰だった。


ソウルの飲み屋のオヤジ、小学校で日本人は鬼だと習ったそうで、初めは日本人に飲ます酒はないと言って輸入のハイネッケンビ−ルしか飲まさなかったが、3日通うと仲良くなって、毎晩来るからいい日本人だと言ってただで飲ませてくれたりした。


若い人で日本語を習う人が増えた。釜山のW.Cアジア大会で空港へ降りた日本チームに「ニッポン・ニッポン」と連呼して迎えてくれた。日本・韓国の垣根は低くなったと感激した。 W.Cに際しての韓国側の努力は大変なものだった。


35年の日本による統治の痕はいろいろ残っている。日本語がそのまま残っているもの、おしぼり、楊枝、サツマワリ、割り箸、口紅など約1000以上もある。日韓共通語も釜など約500もある。
 李承晩時代に倭色追放で日本色の撤廃運動をした。大統領も日本語が達者な人が多いが公の場所では使わない。ただ金泳三大統領は退任後、早稲田大学で教授になり日本語で講義したので驚いた。


 国の成立は1392年李成桂の時で、国の名前を明にお伺いを立てた所、和寧と朝鮮の解答があり、朝鮮を選んだ。建国以来、一国として統一された国になった事はない。元号も中国のを使っている。日清戦争で日本が勝った時に朝鮮の独立を認めた、1897年以来大韓帝国となった。1910年日本の韓国併合で朝鮮に戻した。日本の敗戦で大韓民国に戻った。


 日本ー中国ー韓国の人のメンタリテイーを喧嘩して負けた時で比較すると、日本人:口惜しいがいつかうらみを晴らす中国人:負けたが力がない、いずれ自分の子孫が仇をうつ韓国人:その場でやり返す・いつ機会があるかわからない。


 寓話ですが、ホテルで火事になったとする。韓国人はどうすれば逃げられるか、議論を始める。日本人はシーツを繋いで逃げようとする。中国人はベットのマットを抱いて飛び降りる。アメリカ人は金をちらちらさせて助けた人に上げると言う。(笑)


 飛行機でエンジンに故障したとする。誰か1人降りてくれと言うとき、ドイツ人は国歌を歌いながら飛び降りる。もう一人というと、イギリス人はイタリヤ人のケツを突き飛ばす。最後にフランス人とイギリス人は言い合いのうちに飛行機が落ちる。(笑)


 韓国人の2つのキーワード:ゲマインシャフト・同族的と本音主義であります。親しくなると義兄弟、全く同族扱いになる。名前も大野は面倒だから私も金と呼ぶよと言われる。親しい間には礼儀は要らない、人の物も自分の物として扱う。誘われたら本音である、断るなら理由が要る。


 日本人は帰るとき、ではそろそろと言うと引き留められる。何度目かで漸く帰る。向こうは本音主義である。帰りたいと言うとああそうですか、である。客で行った時に帰ってほしい時は帰れと言う。客は平気で台所に出入りし、冷蔵庫を開けるのも自由である。茶碗も箸も誰のでも使う。


 韓国で会って、名刺を出して、日本に来たらどうぞお越しをと挨拶したら、ある人の所に12月31日本当に来た。3日泊まって行った由。日本は建前の国、韓国は本音の国、両極端でつきあい方に注意が要る。
日本は列島、韓国は半島である。列島は逃げられない、戦争に負けたら負けたほうを味方につける。
半島は逃げられる、戦争に負けた方を根絶やしにする。


 日本は日本一は各分野での日本一を目指す、大工の日本一、にしんそばの日本一なんでもあり、韓国の韓国一は大統領であり、他の一はない、みんながそれを目指す。日本の様な文武両道はない。学問だけ。


 日本が韓国を蔑視した歴史があるが今は無くなった。韓国人の日本の見方が変わってきた、対等に見ている。
同じ顔をしているが考え方には違いが あるので気を付ける必要がある。しかし、韓国と日本は大変近くなった。これで終わります。(拍手)


講演後の質疑応答より

 Q:本音と建て前
 A:日本も韓国もその点では世界の中で両極端。日本の習慣を教えてあげ  るといい。韓国人は建前では日本が嫌いだけれども、本音は好き。


 Q:劇的に変わった点は?
 A:かってと違い、今はあちこちで日本の旗が見られるし、デパートでも日本品売り場が出来た。うどん、回転寿司なども。日本語しか喋ってはいけない店すらある。若い人の成長。ホテルの旗は昔は日の丸は日本大使館位だったが、今はあちこちのホテルで日の丸を見る。


 Q:南北問題について。
 A:北朝鮮は厳密な儒教国家として運営している。東西ドイツの統合で西ドイツは深刻な経済問題に直面した。 南北の統一は徐々にするとかの配慮が必要であろう。


 Q:ニューカマーについて
 A:現在在日韓国人は50万人位であり、2世3世である。若い人がどんどん来だした、今推定100万人、賃金差が大きい、どんどん増えるだろう。


 *質問ではないのですが、両国の交流の為に、大野さんの講演や書く方でのご活躍を祈ります


閉会の挨拶:かれいさん

 メロウ倶楽部は韓国と交流している、チャットもしている。そう言う間ですので今日の講演は大変有意義でした。今までおつき合いさせて戴いて、特にわだかまりもありませんでしたが、これからは国民性の違いも考えながらおつき合いしていきたいと思います。改めて盛大な拍手を御願い致します。


 場所を変えての懇親会も24名の参加で活発な交流があり、みんなの感想も聞けて大変盛会であった。


              (文責:亀井、杉本)


講演会&懇親会 風景


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講演会-3


懇談会-1


懇談会-2


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