大邱市とその周辺(10月7日)

パークホテルのすばらしいお庭に朝日が差し込んでいる。 朝食を終えてロビーに行ってみると、韓国のみなさんが集まっていらっしゃった。 odongさんなど懐かしいお顔を見つけて再開を喜び合ったり、初対面の方々にご挨拶したり。バスのなかでも、大邱の皆様の細やかなお心配りが嬉しい。お隣の席には、ビデオご担当の曾芳茂さんが座ってくださり、いろいろお話をする。元老坊のパソコン教室で画像処理を教えておられるとのことでお話も合った。

2台のバスで、まず、街外れの「沙也可(さやか)を記念する鹿洞(ノクドン)書院」を訪れた。ここは日本かと思わせるような風景。まだ夏の日差しが残っている。 ビデオで、沙也可について学んだあと、沙也可の13代目の子孫で、76歳になられる金泰烈さんからお話を伺う。そういえば、肖像画の沙也可の面影を宿していらっしゃった。 沙也可は「文禄・慶長の役」で、加藤清正軍の右先鋒として朝鮮へ出兵し、三千の兵士とともに朝鮮王朝側に降伏した武将。火縄銃の製造と火薬の製法に明るい雑賀衆と言われている。幾多の戦いに参戦、武功をあげ、のち、ここ友鹿に住み、望郷の七言絶句を残し故郷を懐かしんだといわれている。72才で他界。 「反逆」ときいて「ドキッ」としたが、考えてみれば、この時代のことゆえ「豊臣家」への反逆であり、近代的な意味での国家反逆とは意味が違う。

見学を終えると、バスは市内にもどり「薬令市」へ。たくさんの韓方薬材店が集まっている薬令市通りにある「薬令市展示館」に連れて行っていただいた。二階には韓方薬材などが展示されており、一階には売店がある。いま世界的に東洋医学への関心は高まっている。ここで韓方薬材を買い込んでいるメロウのメンバーも大勢いた。

見学を終えると昼食。案内していただいたお店で、はじめて「参鶏湯」(サムゲタン)をいただく。前菜に出てきた青唐辛子の辛いこと。でも、平気でバリバリ召し上がっている方もあった。「参鶏湯」は新鮮な若鶏の中に、高麗人参やモチ米、なつめ、にんにくなどを詰め、一羽丸ごとを長時間じっくり煮こんだ韓国宮廷料理。血圧を下げる作用などからだにいい食事の代表格のよし。味もまろやかで胃にもやさしそう。 十分いただいた私たちを乗せたバスは、今回のメインイベント日韓交流会の開催されるパークホテルへと向かった。

マーチャン 記