[No.9605]
雑学「からし蓮根」
投稿者:多摩のけん
投稿日:2016/08/14(Sun) 21:50
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「からし蓮根」は、知る人ぞ知る熊本の郷土珍味である。
蓮根の穴に辛子を詰め、衣をつけて揚げた単純なものであるが、酒の肴によし、弁当のおかずによしで、大きさも手ごろなので、土産物としても重宝がられている。
この「からし蓮根」は、どのようにして誕生したのであろうか。
当初は、健康食品として殿様に献上されたのがはじまりである。
江戸時代初期の肥後藩主・細川忠利公が病弱であることに心を痛めていたひとりの和尚が、藩主に蓮根を食べてはどうかと進言した。
しかし、藩主は、「あのような泥の中にある蓮根など食えるか」と言って、相手にしなかった。
そこで、いろいろ工夫して誕生したのが、あの「からし蓮根」で、藩主は好んで食べられた。
切り口がの細川家の紋に似ていることから、門外不出のレシビとなり、代々受け継がれてきたのである。
明治時代になって、一般に製法が解放され、一般の人も食べられるようになった」。
「雑学知識塾」 博学こだわり倶楽部編 河出書房新社
多摩のけん