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[No.9953] 除夜の鐘 投稿者:Pan  投稿日:2016/12/30(Fri) 23:41
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みなさん、こんばんは。

 今年も押し詰まりました。

 今年の新現象でしょうか?
 百八つの除夜の鐘が喧しいと苦情が出て、夕方までに撞いてしまおう
と言う寺もあるようですね。何とも凄まじい世相です。

 しかし、昨今の「鐘撞き」現場の情景を思うと、その気持ちも判らない
でもありません。

 もう数十年も前の事ですが、大晦日の夜遅くなって、山奥の檀家寺か
らの鐘の音がかすかに聞こえ出した頃、思い付いて父と一緒にそのお寺
まで行ったことがあります。

 そこの住職さんはよく知っている方だったので、鐘を撞く合間に何や
かんやと話している内に、一つ撞いてみないかと言われました。

 もちろん大喜びで10程撞かせて頂きました。
 周囲の山に吸い込まれて行くような余韻に耳を澄ませていると、信心
の薄い私も荘厳な雰囲気に包まれました。

 108つの数をどうして間違えないのかも判りました。
 碁石を前もって108個数えて盆の上に置き、一つ撞くごとにもう
一つの盆に置き換えていました。(^-^)

 そのお寺では多分数百年前から同じようにしてきたのでしょうね。

 一つ撞いてから次の一撞きまで、時間を測っているのでは無く、余韻
が殆ど聞こえなくなるまで待っていることも知りました。

 撞く強さも弱すぎてはいけませんが、強すぎても音が割れるので良く
ないそうです。

 その後毎年撞きに行くようになっていましたが、檀家の人達に申し訳
ないような気がして誰にも言いませんでした。

 それから何年も経った頃、鐘を撞いているとバイクに乗った若者が
数人ガヤガヤとやって来て、打たせてくれと言うようになりました。

 あちこちの寺で撞きながら巡っているようで、一つ二つ撞くと、バイ
クの排気音を響かせて、そそくさと次の寺へ移動して行きました。

 年毎にその流行がエスカレートするようで、何十人もやって来るよう
になり、気分も悪いのでその後は行っていません。

 ある年、今の自宅の郊外の寺へ行ってみて驚きました。
 境内では大きな焚き火をたいて、甘酒も振る舞っていました。

 数十人の人達が並んで順番に一つずつ撞いているのです。
 撞く数も行列が途絶えるまで続けているようでした。

 五月蠅いのは鐘の音では無く群衆とそのバイクの騒音です。

 これじゃ、近くの民家は堪りませんね。

 その後は行っていません。

   ***** Pan *****