瀬戸山元一:患者さん出番ですよ!
1944年生まれの著者は、京都大学医学部卒後に 日野原重明氏(聖路加国際病院理事長)の薫陶を受け、プライマリ・ケアを重視し「患者さん中心の医療」を志す。
日本専売公社京都病院などを経て、市立舞鶴市民病院長に就任。自治体病院の特徴である赤字体質を解消する。
1992年より島根県立中央病院長。1999年オープンの同院新病院は、世界初の病院統合情報システムを備え、患者さんの立場を重視した病院として評価された。
健康のための八原則 ・小食と理想体重の維持 ・適度なアルコールの量 ・禁煙 ・事故に対する注意 ・適度な定期的運動 早朝に老人が心不全で救急搬入されることが多い。ジョギング中に倒れることが少なくない。自分にあった運動が望ましい。 ・十分な睡眠 ・不必要なストレスの除去 著者の座右の銘「妥協なき寛容」、いろいろな人がいて、いろいろなことがある。他人に迷惑をかけないようにしながら、できるだけ自分に都合よいプラス思考で考える。 ・不必要な薬の除去 ビタミン剤や栄養剤の常用は(その成分を燃焼させるため)別の成分が必要になる。
ひとつの理想の生活、映画「ブッシュマン」 日が昇れば目が覚める。目が覚めればハラが減る。ハラが減るから狩りをする。 狩りをするから飯食える。飯食えるから金いらない。 金いらないから仕事しない。仕事しないから時間ある。 時間あるから遊んでる。遊んでるから不満がない。 不満がないからケンカしない。ケンカしないから気分よい。 気分よいから眠くなる。 眠くなるから日が沈む、日が沈んだらあと知らない、だからブシュマン平和です。 日本人にはこのような生活はできないが、心のもちかた次第で理想的な健康に近づくことはできるだろう。
フランスの外科医パレ 「ときには治ることがある。しばしば和らげることができる。しかし常になぐさめることができる」 医療現場に立つ者の心構えを問う戒め的な言葉(医学が進歩してもすべてが治るわけではない)。
安全と安心 指差喚呼に学ぶ 学生時代に乗った市電の運転手の「右よし、左よし、前よしっ!」に習い「○○さん、血液型はA型ですね」と確認する。
良い医師とは? 納得できる医療を 患者の知る権利の尊重 わかりやすい説明 プライバシーの遵守 拒否・要望などへの傾聴 セカンドオビニオンの尊重
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