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[No.752] Re: 回想 太宰治 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/24(Sat) 17:04
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> 野原一夫: 回想 太宰治、新潮社

> 東大独文科を卒業してから新潮社に入り
> 上司から太宰の原稿をとるよう命令され
> 太宰に手紙を書いて、あの「斜陽」を連載することになる。

編集者が作家のことを本に書くのは
プライバシーの問題を起こすことになるから
やめたほうがいいという考え方がある。
したがって、編集者が積極的に作家のことを本に書くのは少ない。
だが、中には知られざる作家の一面を書くことによって
その作家の価値を世に知らしめ、誤解を解くこともあるから
いちがいに自粛することはないという人もいる。

のちの文学研究のための資料提供という意味では、この種の本も価値があるかもしれない。

三島由紀夫が太宰治嫌いなことは有名である。
おそらく、二人とも似た傾向があるから、互いに反発があるのだろう。

ここに紹介した文章の中では
太宰治は(三島に聞かれて)森鷗外を正面切って評価するのを避けているが
実は遺言で、鷗外のそばに墓をつくるよう頼んでいるから
鷗外を尊敬していたのである。

その点でも、三島と太宰は共通していたと思う。

瀬戸内寂聴がまだ売れない頃に
三鷹に住んでいて
森鷗外の墓参りをしようとしたとき
三島から自分の分も拝んでほしいと頼まれる。
しかし、絶対に嫌いな太宰の墓は拝ぬようにとも頼まれる。
その話を瀬戸内寂聴は本に書いている。


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