[No.594]
北帰行
投稿者:男爵
投稿日:2012/03/24(Sat) 06:00
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そういうわけで
北帰行です。
窓は夜露に濡れて
都すでに遠のく
北へ帰る旅人ひとり
涙流れてやまず
この歌は都をあとにして北へ向かうのだから
東北や北海道の大学に向かう学生のための歌ではないか
そう思った人は少なくないみたい。
あるいは
京都をあとにして北に向かい
金沢(富山、新潟)の大学までの列車の旅なんて見方もありそうです。
でも
この歌をつくった若者は
戦前の満州国にできた旧制の旅順高校の学生だったのです。
青春を謳歌しすぎたため、厳しい校則違反をとがめられ
素行不良により放校の申し渡しを受けてしまいます。
失意の心を抱いて実家の奉天(現在の瀋陽)帰る列車の旅を歌にしたものです。
この歌を友人たちに聞かせたところ
旅順高校の学生たちに歌い継がれ
やがて戦後に
新宿の歌声喫茶で歌われていたのを
小林旭の歌のレコード化となったわけです。
http://duarbo.air-nifty.com/songs/2007/01/post_3959.html