35斉さん みなさん こんにちは
> 特に参議院の存廃はいくら聞いても理解できません。 希求明解答!
権限、機能などについて、参議院と米国上院とを比較してみました。両国の統治機構は議院内閣制、大統領制と異なりますが、それゆえに差異がよりよく見えてくることも考えられます。
米国の統治機構は厳格な三権分立であり、法律の提案・決議権は立法府のみに属し、両院議員535名の権限です。これに対して大統領は最終的に決議案を承認(署名)して法律とする(または拒否する)、という構図のようです。 上院と下院は基本的に対等ですが、閣僚・連邦裁判所判事等の大統領指名人事への承認権、条約の批准承認権などは上院のみにあり、一方、歳入法案先議権などが下院のみにあります。予算を含むすべての法案作成ために議員と委員会は強力なスタッフをもっています。また議会予算局などの下部組織があります。 両院は対等であり相互牽制になっていますが、上院はわが国でいうところの“良識の府”とされており、その理由は、議員数が小(下院435名に対して上院100名)で任期が長い(下院2年に対して上院6年)、より超党派的で世論の影響がより小、より重要な権限(前述の大統領指名人事への承認権、条約の批准承認権)を有する、などにあるようです。
米国上院(wikipedia) http://en.wikipedia.org/wiki/United_States_Senate 米国上院HP http://www.senate.gov/
わが参議院はと見れば、衆議院のほうが優越ですし、立法は内閣提出(省庁立案)が主であり、かつ、その立案は官僚主導のようであり、行政に対するチェック機能は十分に果たされていないのではないか、などなど多くの問題点が見えます。ご承知のように参議院は衆議院のコピーと揶揄されています。また衆院選落選議員の駆込み寺のようでもあります。 議員のコストをみてみますと、米国議員の年俸約1,800万円、対するわが国の議員の歳費(年俸)は約2,200約万円、これに文書通信交通滞在費等が支払われて合計年間約4,200万円。いくらであれ、相応の仕事をしてくれれば、いいのですが・・・ 注目すべきはスタッフです。下院議員は14人程度、上院議員は40人程度の常勤スタッフをもっているとのことです。経費は公費負担で、推定約400万円/1人です。わが国では公設秘書3人(合計約2,000万円)ですから、法案作成などとても無理なのでしょう。
参議院は“良識の府”と称されますが、立法といい、行政の監視といい、極論すれば形はあるが中身がないようです。「この国のかたち」のひとつというところでしょうか。
Homo (続く)
|