つのだじろう書き下ろしの「横溝正史シリーズ」第三弾 「悪魔の手毬唄」のコミック 昭和51年12月20日に発行された。 原作とはあまりに違う。 映画もそうだけど、横溝作品をビジュアル化するのには そのままより多少変えたほうが絵になると思ったのか あるいは小説は小説、映画は映画、漫画は漫画と 原作者もわりきっているのか 漫画イコール原作と思ったら大間違いになる。
何より驚いたのは 金田一耕助が和服ではなく洋服姿なのだ。 岡山県にある静かな山村・鬼首村で、古くから村に伝わる手毬唄の歌詞の通りに村の若い娘たちが次々に殺されていく・・・ というはずが 原作の手毬唄の歌詞も変えられている。 これではアリバイとかトリックなど、変わりすぎだ。 もっとも原作にある手毬唄は「鬼首村手毬唄」として紹介されているが、事件に関係のある手毬唄は作者つのだじろうのつくった別のものだ。
つのだじろうは 高校在学中に漫画家の島田啓三に師事し 昭和30年(1955年)に「漫画少年」に「新桃太郎」を掲載する。 やがてその関係で、豊島区のトキワ荘に通うことになる。 「空手バカ一代」、「うしろの百太郎」などがあるが 私は「ブラック団」のようなギャグ漫画のほうが好きだ。
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