世界のどこかで居候 文 中山茂太 写真 阪口克
居候を外国語で言うならホームスティ(西洋長屋のたぐい?)。
前書きから 居候から世界が見える。 地元の生活にドップリ浸かり、低い目線でモノを見る。すると人々のナマの暮らしが見えてくる。
著者たちの居候期間は、おおむね一週間、その理由は、滞在が短いと「居候」にならないから。 一泊ではお客さん、二泊では子どもたちが人見知りする。三泊目から徐々に「空気のような存在」になる。つまり、居候状態になる。 アラブのベドウィン社会では、最初の三日間は最上級の摂待を受けるが、そのあとはひどく冷遇されることが多いという。後半になって、ようやく本音が見えてくる。
長すぎてもいけない。定住と居候は違う。フーテンの寅さんのように、家族の厄介者くらいの立場がいい。
訪れた国々 モンゴル イエメン パプアニューギニア インド モロッコ カンボジア ネパール
おしまいにあるのがおもしろい比較 比較屠畜学 モンゴル人は大地に血を流さないよう羊を屠殺する。 比較美人論 会ったばかりの美人を撮影するのは困難。しばらく滞在して彼女は安心して笑顔を見せる。 比較兵法論 素手なら首狩族かモンゴル人、武器を持つならアラブの山賊が最強 比較トイレ考 寒い地域は紙、暑い地域は水 ハイテク未来工学 モンゴルのゲルはエコだが、日本の技術でさらにエコが進む。 みやげもの文化論 どこでも100均の化粧品が女性たちに喜ばれた。
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