今年の全国オフは金沢なので 金沢・能登半島あるいは北陸に関する推理小説を読んでいます、
能登半島で、豪邸のあととり息子が行方不明になった。 金沢の女流推理小説作家が突然休筆し行方不明となった。 仲の悪い義母が血だらけて死んでいるのを発見した嫁は失踪する。 それから月日は流れ 占い師が行方不明の息子をつれて現れた。 突然活動をやめた女流作家をおしんで、若い女流作家があとを継ぐかのように 売り出してきて、その彼女の活躍で、いくつかの謎が解き明かされる。
最初てんでばらぱらの事件が、最後にはうまく関係つけられて なんとか推理のとおりに証拠もあげられる。 めでたし、めでたしとなるわけですが。
ほかの都市のように 金沢も町名が整理され、むかしの由緒ある町名が消えてしまったが 金沢の人たちの努力で、いくつかの町名はよみがえった。 ということも話のなかに取り入れられている。
この本で仕入れたことは以下のことです。 「ゼロの焦点」の中で、能登金剛のことが紹介されていますが あれは清張の創作であって、それまでは能登金剛という固有名詞はなかったのだそうです。 作家が作った固有名詞という例では、大菩薩峠の白骨温泉がそうだとか。 白船温泉を中里介山が白骨温泉と呼んだから、以後白骨温泉となったのだそうです。
$ 「白骨」という特異な名前は、もともとは「白船(しろふね)」と言われていた。 $ この白船は、温泉に含有されている石灰成分が、木製の湯船に付着して白くなることに由来している。 $ 明治時代の「大日本地名辞典」には、白船・白骨の両方で紹介されている。 $ その後、中里介山の長編小説「大菩薩峠」で、「白骨の巻」として登場したので、全国的にこの名でが知れ渡り、「白骨」の名が定着した、というのが通説のようだ。 http://www4.kcn.ne.jp/~t-yoko/33-nagano/33-shirabone-shintaku.html
白骨温泉の例からすると 能登金剛も松本清張のつけた名前なのか、それ以前から使われていたのか 文献を調査しないと確認できませんね。
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