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[No.15962] 国民読書年 投稿者:   投稿日:2010/10/25(Mon) 13:54
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ことしは国民読書年というのだそうで、こういう官製の行事は大体あっしはすきではない。読書などは、強制する紋ではないと愚考する。

 とはいいながら、自分では必要に応じ、またヒマにかませて毎日のようにやっている。すると小さいながらも何らかの発見はある。さいきんでは、他の人にはどうか知らぬが、面白いことを発見した。

 それは、名人と謳われた落語の志ん生と、上野と、わが町佐倉のかかわりである。今までこれら四つはあっしには、マッタク関わりのない紋と思い込んでいたが、意外や意外大いに関係があった。

 ウソだと思ったら、志ん生の「なめくじ艦隊」を読んで御覧なさい。なんでも志ん生によると、昔は上野の不忍池に龍がすんでいるといわれていたそうです。

 あるとき池のほとりを人力の車夫が通り掛かると、若い美しい女がやってきて「ねえ、ちょっと印旛沼までやってくれない」

 ここんとこ、志ん生の口調で云うと「車屋はおどろいた。印旛沼てえと、千葉県の佐倉の方ですからね。」と、こうなる。

 とにかくその女を印旛沼まで届けたが、金はない、そのかわり、この櫛を下谷のこれこれこういう名の薬屋へ出せばお金をくれるというから、車屋チョッとガッカリした。が、それだけ云うと、女はすでに印旛の沼んなかへどぶん、と水しぶきをあげて飛び込んでいた。

 下谷の薬屋は、その話を聞いて五円と云う大金を呉れたが、その櫛は実は鯉の鱗であったという。けっきょくそのころ、近く弁天池がかい掘りになるという話があったので、鯉が人間に化けて印旛沼へ逃げた、というのが一致した意見だったようだ。

 信心の篤い薬屋はさっそく庭にお宮を作って、鯉のこけらを祭ったということです。う〜ん、そういえば、印旛沼は鯉や鮒の楽園だから、話があっている。

 もしかしたら、噺家連中で印旛沼まで釣りに行ったときに思いついたハナシかもしれぬ。弁天池の主は龍でなく鯉であることもここで判明したというおはなし。
 


[No.15963] Re: 国民読書年 投稿者:男爵  投稿日:2010/10/25(Mon) 15:47
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>  ウソだと思ったら、志ん生の「なめくじ艦隊」を読んで御覧なさい。

唐辛子紋次郎 さん 落語はいいですね。
落語を聞いていると教養が身につきます。
頭を良くするために落語を聞きましょう。

「崇徳院」という落語をご存じでしょうね。
例の「瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の」という百人一首の歌です。

「寿限無、寿限無」では
「五劫の擦り切れ」という気の遠くなるような時間の概念が出てきます。

私は名前の知りたい落語があります。
ウナギ屋で切られるウナギを助けて、そのウナギを川に落として逃がす話があります。
よいことをしたというわけで
そのくせがついたのか
抱き上げた赤ん坊をつい川の中に落とす話です。


[No.15964] Re: 国民読書年 投稿者:   投稿日:2010/10/25(Mon) 19:56
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> 私は名前の知りたい落語があります。
> ウナギ屋で切られるウナギを助けて、そのウナギを川に落として逃がす話があります。
> よいことをしたというわけで
> そのくせがついたのか
> 抱き上げた赤ん坊をつい川の中に落とす話です。

 たぶん「放生会」または「後生鰻」という演題のようです。ひとによって投げ込まれるのが赤ん坊だったり、じぶんの女房だったり。

 ところで、今年は『国民読書年』ですよ、『落語年』ではありませんよ。(^_-)-☆
年のため、じゃなかった、念のため。


[No.15965] Re: 国民読書年 投稿者:男爵  投稿日:2010/10/25(Mon) 20:46
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> > 私は名前の知りたい落語があります。

>  たぶん「放生会」または「後生鰻」という演題のようです。

そうでした。
「後生鰻」でした。
さすがは 唐辛子紋次郎さん!