[掲示板へもどる]
一括表示

[No.16052] 苧環 おだまき 投稿者:男爵  投稿日:2010/11/06(Sat) 20:44
[関連記事

しずやしず
しずの苧環
繰り返し
昔を今に
なすよしもがな

 伊勢物語 第32段
 古の
 しずの苧環
 繰り返し
 昔を今に
 なすよしもがな

しずとは
昔の布の種類
苧環は、その布を織る
麻糸を巻いたもの。

麻糸は
縒りを入れたり
糊をつけたりする
工程ごとに
巻きなおした。

しずの苧環とは
最初に戻って
同じことを繰り返す
意味を表す言葉となった。
(前に戻って工程を繰り返したらしい)

伊勢物語の歌は
苧環を繰り返すように
昔に戻れたら
という意味になる。

静御前は
自分の名前の静を
布のしずとかけて
義経と自分がいっしょだった昔に
もどりたいと歌ったのである。
  
美味しんぼ 91巻 第9話 茶碗蒸しの記憶 〔小田巻き蒸し〕

------------------

カラムシという日本語を知っていますか。
カラムシとはイラクサの仲間の草で、その繊維で織った布を上布(じようふ)と呼び、
越後上布、小千谷縮(ちぢみ)、宮古上布などが有名です。
ブラジルではコーヒー豆を入れる袋をつくるそうです。
アンデルセン童話にお姫様がイラクサの繊維で服を作る話があったと思います。
世界中でこの繊維が使われていたようです。
カラムシは唐ムシのことではないかと推定されます。
韓国語のモシ 苧  韓国の伝統的衣服(韓服)の原料の一つ 日本ではカラムシと呼ばれるもの。
   韓国で伝統的な儀式の時には、いまもカラムシ織りの衣装を身につけるそうです。
だから、これは朝鮮から伝わったものではないかというのです。
苧 日本語でチョと読みます。
あの上杉謙信は、越後上布を都の貴族に売ったお金で軍資直江兼嗣金をつくったと言われています。
このカラムシもいまでは新潟県には栽培されていません。
福島県で栽培されたカラムシを使って越後の伝統的布は織られているのです。
  もしかしたら、直江兼嗣が会津の城に移ったとき伝えたのかもしれません。