兵隊としては とてもオソマツのため ラッパ手も勤まらず 北へいくのがいいか、南へいくのがいいかと聞かれて 南を選んだので ラバウル(パプアニューギニア領ニューブリテン島のガゼル半島東側にある)に配置となる。
早朝の見張りを一人でしていると きれいなオウムが二、三十羽が木にとまっているのを見つける。 それに見とれているうちに敵が襲撃してきた。
必死で海に中に逃げ込み 彼だけが助かり、部隊は全滅する。
それからあちこちさまよい ようやく陸軍の中隊のところにたどりつくと 中隊長から「なんで逃げ帰ったんだ。皆が死んだんだから、お前えも死ぬ」と言われて、はげしい怒りがこみあげてきた。
水木しげるは左手を失うのだが それは別の本によると 敵襲で 左腕に大けがをして出欠多量のため 輸血をしなくてはならなくなり 軍医から血液型を聞かれると、自分の血液型をしっかり覚えていないため 違う血液型なら困るからと 軍医の判断で輸血せず、止血のために腕をかたく縛られる。
そのため腕に血が通わなくなり このままでは腐ってしまうと言われ 翌日に左腕を切られてしまう。 もし、血液型をしっかり覚えていれば (左腕を失わずに)違う人生もあったかもしれない。
逃げて自分だけ助かって 他の日本兵は近寄らない現地人の中に水木だけは入っていって 食べ物もわけてもらえたので、なんとか生きのびることができた。
彼は絵を描くため、上官からかわいがられ 現地人のスケッチもたくさん描いている。 そういう絵はなかなか貴重である。 この本はそういう見方もできる。
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