若ものに読んでほしい「この一冊」
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[No.102] 人魚姫 投稿者:男爵  投稿日:2010/05/12(Wed) 10:51
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アンデルセンの童話
童話であっても、愛ということを考えさせられる話です。

人魚姫は、憧れの王子の前では
美しい姿でも、声を出せないというハンデがあります。
海の魔女の魔法で、人間になれたのだから、声はその引き換えに失うのです。
でも、これでは王子にメッセージを伝えられません。
どうみても不利な条件です。

だから、そばにいる人魚姫をおいていって、王子は隣の国に行き
美しい姫と会い、喜び、自分を海で救ってくれたのはあなただったと錯覚して
隣の国の姫と結婚することになる。
それは違います、王子様を助けたのは私ですと、人魚姫は言えないのです。舌を失っているから。

最後に
人魚姫はナイフで王子を刺せば、自分は助かるのですが
人魚姫は、王子を殺すことはできず、自分が泡になってしまう道を選びます。
ここに献身的な愛があります。

王子としたら
人魚姫が自分を助けてくれたことは、わかりません。
そもそも、自分の前にいる美しい娘が人魚姫であったことも、
その娘が自分をどれほど好きかということも、王子はわかりません。

二人の立場は対等ではなく、人魚姫はとても不利な条件になっていて
フェアではありません。
それは童話だからしかたがないことなのか
もっと書き方が他にあってもよかったかもしれません。

それはともかく
自分を犠牲にして愛をつらぬくということは
ひとつの愛の形だと思います。
受ける愛よりも、与える愛を。
愛とは求めるよりも与えるもの。
もっとも、一方的な愛よりは、双方向的な愛のほうが安定して長続きするのですが。


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