これも青春の書として若者に推薦したい。やはり大学生の頃だったろうか、一水会を創ったアカデミック画家、硲伊之助訳で読んだと思う。たしか、岩波文庫で上、中、下の三巻本になっていたはず。 弟のテオとの間で交わされた膨大な量の手紙で、これを読むとゴッホと云う画家は、弟がいなければ、たぶん存在できなかった画家だと云うことが、よく分かる。 そしてこの書は、実に涙なしには読めない、すばらしい書簡集だと思う。