市役所から、「AEDと救急救命処置講習」の案内が来た。
最近、大勢の人が集まるところ、スーパーマーケット、交流センター(公民館)、 映画館、学校、スポーツジムなどに、AEDと書かれた箱が置かれているのを よく見かける。
しかし、我、普段の心がけが悪くて、まだその使い方をよく知らない。考えて 見れば、いつそのお世話になってもおかしくない年齢になってしまっている。 もちろん、街中や、高速道路、あるいは夜中などでも、いつ何が起こるか分か ったものではない。これではいざという時、どうにもならないなと思い始めた。
でも、これ、当たり前だが、自分で自分にAEDを使えない。 と言う訳で、説得して二人で参加することになった。
AEDの使い方を聞くのが初期の目的だったが、結局、心臓マッサージなどの 救命処置とセットの講習となった。これも当たり前で、むしろ、心臓マッサー ジの方が重要かもしれない。
突然の怪我や病気に、家庭や職場などでできる手当が「応急手当」だが、それ で、病院に行くまでの症状悪化を防ぐと。
しかし、急性心筋梗塞、脳卒中など、重篤なものは、心臓や呼吸が止まる場合 がある。いわゆる心肺停止である。これは、大変で一刻を争う。このような命 を救う応急手当を「救命処置」というと。
「救命の連鎖」という。傷病者の命を救い、社会復帰に導くに必要な一連の行 いを「救命の連鎖」というそうです。(改訂4番「応急手当講習テキストー 救急者が来るまでに−」から)
これには4つの輪がある。
1.「心停止の予防」 2.「心停止の早期予防と通報」 3.「一次救命処置」 4.「二次救命処置と心拍再開後の集中治療」
この1から3までが、我々が注意し、対応可能なところであると。
この講習会では、主に2と3の講習と実習がなされた。
2については、心停止を疑いいち早く認識すること。確認したら、すぐに、 大きな声で、人を呼び集め、119番への電話、AEDの手配を依頼する。 そして、一刻も早く心肺蘇生を開始する。(その方法が分からない又は忘 れたなら、電話で救急隊から指導を受けながら行う。)
次に重要なのは、3の中の(1)心臓蘇生法。
ご存知の方も多いでしょうが、念のために書きます。
心臓蘇生法とは、胸を強く圧迫する「胸骨圧迫」と口から肺に息を吹き込 む「人工呼吸」によって、止まってしまった心臓や呼吸の動きを助ける方法。
脳は、心臓が止まると15秒以内に意識がなくなり、3−4分以上そのまま の状態が続くと回復することが困難となると。
心臓が止まっている間、心肺蘇生によって脳や心臓に血液を送り続けること がAEDの効果を高めると共に、心臓の働きが戻った後に後遺症を残さない ためにも重要。
命が助かる可能性は時間と共に減ってくるので、そばに居合わせた人が 心肺蘇生を行うことが肝要。やれば、その減り方が緩やかになると。
119番に電話した場合、救急車到着まで全国平均8分、電話をかけるま でに3−5分かかる可能性もある。いかに切羽詰まっていつかは、容易に 分かります。救急車到着までの時間がどれほど辛いことか。それが家族で あればなおさら。
例えば、心肺停止後、そのままで8分経過すると、命が助かる可能性は 10%を切る。居合わせた人が心肺蘇生をした時、これは20%以上に上がる。
その次に、3の(2)AEDですが、これは後ほど。
(つづく)
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