画像サイズ: 460×339 (73kB) | チョット気になるのは、この街には新興宗教の空気が濃厚に漂っていることだ。誰一人知らない者のない、悪名高き「オウム」、色々な話題であっしらを存分に愉しませてくれた「幸福の科学」など、いろいろな実話、伝説が底流に犇めいている。しかし、現在は そうしたものは、外来者にはマッタク感じられない。
おそらく、住民についても、今では、根っからの西荻マンは大分減っているのかも知れない。他県からの流入者が、むしろ西荻を活性化しているとも云える。それは、駅や、商店の店頭に置かれた数種類のチラシにも、表れている。たとえば、駅コンコースに置かれた「西荻まち歩きマップ2015」を広げてみると、裏は商店の名簿になっている。これが、ざっと見渡しただけでも、200店舗以上あり、まず、この数にオドロク。それから、屋号には奇抜なものが多い。
古書店で「古書西荻モンガ堂」とは何だ。モンガは紋が、なのか、はたまた紋賀なのか。それから「のるぶりんか」たあ何だ。「とりとり」は何を商っているのか。「blue water flowers]という、ミステリー作家でも、思わず首をかしげたくなるような謎めいた名の店もある。
「ハナトオカシト」という、何となく分かったような気分にさせてくれる、多角経営の店もある。むかしのヨロズヤ的発想にも似ているが、危険分散の意味もあってか、総じてこの辺りでは、多角経営の店が多い。また、
つい笑ってしまうようなのもある。いわく「ぐーちょきパン屋」などは、どうか。「文具と雑貨の店トナリノ」と云う屋号があるかと思えば、「食とセラピーていねいに」という店もある。あっしは、まだ探検していないが「ニヒル牛」なんという、思わせぶりな名もある。
後で思ったのは、この街にローマ字や英語、平仮名などがあふれているのは、外国人経営の店の多いせいもあるようだ。あっしらの街でも、近頃は、インド系の人たちの働く店が増えつつあるが、この街はその点、ハンパではない。
ざっと見たところ、チベット、ブラジル、南仏、イタリアン、ターキッシュ、タイ、ベトナム、モロッコなど、世界中の文化が、そこかしこで花開いている。ここはまさに、国際都市。西の「新大久保」といっても過言ではない。もちろん、昔ながらの、蕎麦屋、和菓子屋、茶屋も健在である。
(つづく) |