画像サイズ: 804×311 (45kB) | そうこうしているうちに、高僧らしい方が入場して、ミサがはじまった。 ミサのプログラムの合間合間に「ミサ曲」を演奏する。 この日は「ハイドン」のミサ曲。 HAYDN, J.: Mass in B-Flat Major, "Heiligmesse" (Rilling) ミサ曲といえどもハイドンらしい明るさがある。 9時15分にはじまったミサ、ちょうどこの時刻になると、ステンドグラス越しに陽の光が差し込んでくる。やはり、陽の光こそがステンドグラスをステンドグラスたらしめているのだと感じた。そこへ、ボーイソプラノのソロがおもいっきり透明な声で「マリア」と歌うのだ。このまま、ずっと終わらなければいいと思った。しかし、ミサも終わりに近づいた。 なお、ミサ曲を演奏しているのは、ウィーン国立歌劇場のオーケストラ。この方々は、ウィーン・フィルの団員さんでもあるのだ。合唱にはウィーン国立歌劇場合唱団も出演するという、すごく豪華なメンバーなのである。 立見席とはいえ、こんな素晴らしい演奏をタダで聞かせていただいて申し訳ないという思いであった。
ここで、若い助僧さんたちが、黒いビロードの賽銭袋(献金袋)を持って場内を廻る。立見席なんてビッシリの人、人、人でしょ。ここまで回ってくるかしら、と気になった。ま、回ってこなくても、多分「賽銭箱」があるに違いないので、帰りに僅かでも寄進させていただこうと思っていたのだ。しかし、若い助僧たち持っておられる賽銭袋には長―い釣り竿みたいな棒がついていて隅々の参会者の目の前にまで届いていたようだ。
写真の絵葉書―――並んで待っている間に、お友達を作って住所を交換していたようだ。旅慣れていない割には積極的だっのだと思う。 |