[No.255]
大奥の食卓
投稿者:男爵
投稿日:2013/01/22(Tue) 16:25
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緋宮栞那 ヒミヤカンナ
とよむそうです。
著者の先祖は加賀藩前田家の料理人だった。
家康の孫娘珠姫は加賀前田家三代目藩主利常の正室となる。
なるべく、冬に関係のあるものを紹介しましょう。
大奥の年中行事
1月1日 元旦の祝い 表の行事が終了後、御目見得以上が将軍と御台所に祝いの言葉を申し上げる
1月5日 お流れ頂戴の式 将軍、御台所から御目見得以上が御酒を賜る
1月6日 六日年越し 将軍、御台所と一緒に御酒宴
1月7日 七草の御祝儀 白粥の朝食後、七草(ななくさ)を盛って出す。御鏡餅引きも実施
1月11日 御鏡開きのお祝い 昼食の前におゆるこ(お汁粉)を奉る。女中にもくだされる
1月15日 小豆粥の朝食 朝食に小豆粥を食し、あまりを女中にもくだされる
冷え性には「唐辛子」
唐辛子は、しょうがと同様に体を温める野菜として有名である。
侍たちは戦の時、寒い陣中で暖をとるために、唐辛子を利用していた。食べて体を温めるだけでなく、湿布としても使っていた。
手足などが凍傷にかからないように、木綿の布で唐辛子を皮膚に貼り付けて巻いていた。
疲労回復には「塩麹」「酒粕」
「塩麹」「酒粕」は、これらを料理で使うと、野菜のうまみを引き出し、肉や魚の肉質を柔らかくし、甘味を引き出す。
塩麹は、肉や魚、野菜などを一晩漬け込んで、グリルして食べるのがおすすめである。
漬け込む時間がなければ、食材に塗って焼いてもいい。
酒粕は搾りかすなので食物繊維が豊富。かなりの便秘解消に期待できる。
保温・保湿に優れており、お風呂に入れたり、パックにすることで、新陳代謝が高まり、美肌効果もある。
著者は鶏肉や白身魚を酒粕に漬け込んでオーブン焼きしていただくという。