[No.157]
戦災孤児2
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投稿日:2010/12/10(Fri) 19:12
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またまた長文でごめんなさい。
母親を生まれた時に亡くした母は、伯母さんに当たる人に育てられた。そんなことで私のおばあちゃんでもある。母が戦争のため? 亡くなってからは祖母が母親代わりとなって育ててくれた。母が亡くなって、そのあと9年後に祖母は75歳で逝った。
当時19にもなる私は祖母と一緒に寝ていたのだ。朝、起きた時はまだ祖母は寝ていた。
「おばあちゃん、会社へ行ってくるね」
と声をかけたが、目を開かない。いつもと違う。私は揺り動かしながら、頬をさわったのだろうか。冷たい、動かない。で死んでいることがわかった。隣家の人を呼び、助けを求めた。
医師の診断は、朝の3時頃死亡したとあった。私は一緒に寝ていて気がつかなかったのだ。
祖母は男勝りで、言うことを聞かない私を、
「ほんとうのおばあちゃんじゃないから、お前は私を困らせる」
「ほんとうのおばあちゃんだと思うから、わがまま言うのよ」
と私は言い返す私だった。そんなにして育ててくれたのだ。
「孝行できなかったけど、現在、幸せに暮せていることが孝行だと思ってください」と手を合わせるのだ。
祖母により生きし我には孤児といふ名はまぬかるも孤児に等しき
亡き祖母の調べを真似て歌留多読む
父母と祖母の墓なりすすき満つ