[No.7044]
今年六十のおじいさん
投稿者:GRUE
投稿日:2015/05/15(Fri) 08:46
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童謡「今年六十のおじいさん」の歌を時々口ずさんでいることがある。
多分歌い易い歌だからでしょう。
しかし、ふと思った。「今年六十のおじいさん」 って?
この童謡が作られた年代、すなわち社会環境、そして作詞作者は誰なんだろうと。
これは1941年7月、武内俊子/河村光陽に作られている。
1941年と言えば、太平洋戦争の直前。
次に歌詞を見ると、2番、3番で、作られた背景が分かる。
つまり、もう60、年寄りだけど、お国のために老骨にむち打って働いて
いるということが。歌詞は次のURLを参照。
http://www.d-score.com/ar/A04121001.html
次に、一体1941年では、日本人の男性の平均寿命はいくらであったのかと
いうことが気になりますよね。それは次の厚生労働省の発表(2014年7月
31日)をみてください。
http://www.garbagenews.net/archives/1940398.html
男性は48才くらいでしょうか? 今では信じられない早死にですねえ。とい
うことは、60才というのは、相当に年寄りだということになりませんか。
まさに「老骨にむち打つ」ですねえ。平均寿命+12才です。
問題はこれからです。ならば、現在2015年では、「今年○○のおじいさん」
と言う時、○○の中にどんな数字を入れればいいのでしょうか。
同じ表で見ると、2013年の男性の平均寿命は80.21才。単純な比較
では、80+12=92才!?になってしまう。
単純比較では行かないでしょうが、それでもそういう計算になってしまう。
(実際には、死因の変化や加齢による身体的衰えなども加味しないと
いけないでしょうから、80−85くらいになるのでしょうか)
この70年余りの間に、これだけの高齢化が進んでいるということに改め
て驚かざるを得ない。日本の平均寿命は現在世界最高級で、その上昇のス
ピードは世界一ですか。
少子高齢化の問題が喫緊の課題であることを、改めて深刻に思うのだが、
国が真剣に対応している感じは受けない。むしろどちらも後退しているよ
うに見える。