子どもの時から今に至るまで、たくさんの本を読んできました。
そこで、みなさんが読まれた本を紹介してください。
元気の出る本でもいいし、楽しい本でもいいし
役に立つ本でもいいです。
電子図書のことでもいいです。
|
[No.229]
キューポラのある街
投稿者:男爵
投稿日:2011/11/24(Thu) 16:51
[関連記事] |
京浜東北線川口の駅で待ち合わせをしたことがあり
そこで、あの映画を思い出し
それから、この早船ちよの名作を読んだ。
川口にはメロウの某会員がいましたね。
さて
この本を読むのは二度目だが
李承晩ラインが出てきた。前回は気がつかなかった。
韓国が北鮮帰還に反対して、日韓関係が一時悪くなった。
そういうわけで、ハナエの夫がサバ漁船に乗り込んで拿捕されたので
釜山に抑留されている。
この物語の最初にヒロインのジュンの叔母のハナエが出産する話がある。
いきなり子どもの本に出産とはという人もいるだろうが、人間にとって赤ん坊の誕生は重要なことだ。
この作品は、雑誌「母と子」に1959年9月から1960年11月まで
14回にわたって連載された。
当時の時代を反映している。
日本は貧しかったが、子どもたちは元気だった。
安本末子:にあんちゃん、光文社カッパブックス(昭和34年)
これは作者の約5年前の日記だから だいたい1954〜56年頃りことと考えると
キューポのある街のほうが、にあんちゃんの数年後の話である。
が当時は日本はどこも似たり寄ったりの貧しい国だったのだろう。
[No.228]
Re: 河童が覗いたといれまんだら など
投稿者:
投稿日:2011/11/24(Thu) 16:43
[関連記事] |
さんらく亭さん こんにちは
>いま手許にある『河童が覗いたヨーロッパ』(昭和58年刊)を見ています
>ヨーロッパ各国で泊ったホテルの部屋の天井に張り付いて見下ろした見取り図。
ヨーロッパもインドも読んだはずですが、細かいところは忘れちゃいました。
>因みに河童さんは旧制中学の2年先輩です。毎年一回は全体の同窓会で逢います
そうでしたね。さんらく亭さんの同窓にはいろいろ立派な方がいらっしゃいますね。
[No.227]
Re: 即興詩人
投稿者:男爵
投稿日:2011/11/24(Thu) 16:24
[関連記事] |
唐辛子 紋次郎さん、みなさん、こんにちは。
> アンデルセンの童話はこどものころ、読んだ記憶がありますが、「即興詩人」などはぜんぜん難しくて歯が立たず、そばにあってもおそらく読まなかったでしょう。
> 極貧の家に生まれた「みにくいアヒルの子」は大成功を収めたようです。発行直後に、ドイツ語をはじめ、6か国語に訳されたというからその人気がいかに大きかったかが分かります。
「絵のない絵本」にも
ドイツのある編集長と編集者たちの会話が出てきて
ある作家の作品を批評する場面が出てきますが
これはアンデルセン自身の経験や感想が反映されていたのではないでしょうか。
つまり、アンデルセンの本の出版の時の体験の一部では。
ところで
貧しい家で育ったアンデルセンは、王子様の隠し子説があります。
あるイギリス人がそういう本を出しています。
アンデルセンの父親である皇子は皇位につく運命でなかったので
民間の女性にアンデルセンを生ませてから
本命の皇位継承者が亡くなって、アンデルセンの父親が思いがけずもデンマークの王になってしまった。
しかたなく、アンデルセンを里子に出したという説です。
その証拠に、アンデルセンはデンマーク王室から奨学金を受けて
大学に進学します。
いちおう面接などするわけですが、実父から大学に行って勉強するなら経済支援をすると言われ努力します。
その後も定期的に王室関係者と面談したりして、王室との関係は死ぬまで続いたそうです。
「即興詩人」では
オペラ女優アヌンチャタとの悲恋がありますが
作者アンデルセンは、彼女には同情的ではないようです。
やがて主人公は即興詩人として名声を得て、ヴェネツィア第一の清らかな美女マリアと結ばれますが
それも運命的というか、かなり都合のよい筋書きで
安易にハッピーエンドにしたなという印象でした。
[No.225]
Re: 青い鳥
投稿者:
投稿日:2011/11/24(Thu) 11:38
[関連記事] |
> > > 作者のメーテルリンクは、ベルギー生まれのノーベル賞劇作家。
>
> ベルギーのゲント(ガンまたはヘント)の生まれです。
>
> > なお、名前の読みですが、「ペレアス(岩波文庫)」では、メーテルランクとなっています。この文庫だけでなく、文学辞典でも、メーテルランクです。
>
> > なお、「青い鳥(岩波文庫)」では、メーテルリンクになっていると思います。
>
> これについては
> >正式名はメーテルリンク伯爵モーリス・ポリドール・マリ・ベルナール (Maurice Polydore Marie Bernard, comte de Maeterlinck)。
> >日本では「メーテルランク」「マーテルランク」などとカタカナ転写されることもあるが、
> >本人の母語であるフランス語では「メーテルリンク」[mɛtəʁliŋk] 、もうひとつの母国語であるオランダ語では「マーテルリンク」[ˈmaˑtəʀlɪŋk] に近い発音となる。
> を見かけました。
> http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%86%E3%83%AB%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF
これはリンクが間違い(ならわざわざ「青い鳥」のことは書きません)とかいうことでなく、ただ『話題を提供』しているだけの事ですので、悪しからず。(*^_^*)
何よりもまず、生れにかかわらず、彼は『フランスの作家』として、一般に認識されていること。フランスで活躍し、フランス語で書いたのです。
上のサイトでも、彼の家庭を、『フランス語を話す家庭』と書いており、その出生地はフランドル地方でも、家庭では、おそらくフランス語を使っていたのでは。いくら男爵さんでも、ドイツ語で小説や戯曲は書けないでしょう。←失礼。
東京に住んで、大阪弁しか使わない人もいますし。
Ne a Gand, Maurice Maeterlinck est l'aine d'une famille de trois enfants, flamande, bourgeoise, catholique, conservatrice et francophone.
ウィキーの仏語版でも、 une famille francophone (フランス語を話す家庭)と書いています。フランス語では通常、 linはランとなります。
[No.224]
Re: 雪は天からの手紙
投稿者:男爵
投稿日:2011/11/24(Thu) 11:30
[関連記事] |
> 池内了編
> 雪は天からの手紙 中谷宇吉郎エッセイ集
> 岩波少年文庫555
昭和15年晩春に
湯川秀樹が北大に臨時講義に来た。
ホテルのスチームが熱すぎて、湯川博士は風邪をひいて肺炎になってしまった。
茅誠司がまだ北大にいた時で、これは大変と大騒ぎになった。
茅誠司は入院先の北大病院の内科部長に「湯川さんを肺炎くらいで死なしたら、北大病院は世界的に有名になりますよ」とおどかしたという。
(冬に寒くて風邪をひくことがあるが、このように汗をかいて風邪をひくことがある)
著者は
湯川秀樹の家が静かな六甲にあったから、そこで十分考える時間があったので
中間子理論を考えついてノーベル賞を受賞したのだろうと書いている。
GHQの経済科学局で自然科学方面の主任をずっとやっていたケリイ博士は物理学者である。
著者は、終戦直後の虚脱状態にあった日本の科学界が、あんがい早く息を吹き返したのは、ケリイ博士の指導と援助があったからと、大いに評価している。
さてケリイ博士は終戦後の冬の初めに北大の各研究所の様子を見に来た。
北大も石炭不足で暖房が止まっていた。したがって講義は冬季の四か月は休講、病院も半分閉鎖、手術も週一回という状態であった。
著者の低温研究所も、兵舎として接収されていた。
ケリイ博士は丁寧に調べ、低温研究所の接収解除にも大いに働いてくれたいう。
ケリイ博士は石狩川の河口の視察に行って、その帰りに吹雪の中、馬橇が立ち往生するようになり困ってしまった。
幸運にも、かすかな灯を見つけて、とにかくそこへたどりついたところ、それは貧しい百姓家であった。
迎え入れてくれたのは腰の曲がった六十余りの老婆であった。もちろん英語などわからない。普通の日本語もよく通じないような老婆であった。
その老婆は非常に親切で、ケリスさんをいろりのそばに座らせ、薪をどんどんくべてケリイ博士の体を暖めてくれた。
煙出しのないいろりなので、煙はもうもうと部屋にこめる。そんな中でケリイ博士は一晩中その老婆と対座して夜を明かしたそうである。
その間二人は言葉としては一言も通じなかったわけである。
しかしケリイ博士は後で言った。
「言葉は一言も通じなかったが、言葉などはいらないもので、あの老婆が言いたかった
ことは全部分かった。そして思っていることもすっかり読みとれた。日本人の『言うこと』が、あれほどよく分かったことは、今までになかった」
[No.223]
北杜夫全集15
投稿者:男爵
投稿日:2011/11/24(Thu) 10:34
[関連記事] |
ここには
人間とマンボウ
「マンボウぼうえんきょう」より
マンボウすくらっぷ
などが入っている。
三島由紀夫の思い出
奥野健男の「太宰治論」の出版記念会に出た後の二次会に向かうタクシーの中で
著者は三島と奥野と同席した。
著者は若かったから
「仮面の告白」に てふど と書かれているが、あれはやはり ちやうど
でしょう
と言ったという。
それだけならいいのに、酔いにまかせて
少しは辞書をひいてください
とまで言ったという。
三島は「しかし君、江戸時代の謡曲やなんかに、てふどとちゃんと出ているよ」と切り返した。
あとで、三島は奥野に「ああいう失礼な男とぼくを会わさんでくれ」と声を荒げて言ったという。
そのあと仲直りをして
楡家の人びとの連載のときに三島からハガキが届く。
「桃子という少女は、何という可愛い、魅力のある少女でせう。小生はこの子が可愛くてたまらず、どうか彼女が将来不幸にならぬやうにと祈らずにはゐられない」
******
著者の松本高校時代は、よい先生も多かったが、それが当然のように、先生のお宅に遊びにゆき、飯まで食べさせてもらった。むかしの高校の特徴とはいえ、学生の甘えもずいぶんあったと思う。
著者は自分もそういう経験があるので、自分が大人になってからも、はじめ、学生の人たちの頼みをできるだけ聞くようにしていた。
ところが、これが無責任もはなはだしいのである。
早慶戦の特集をやるから、対談をやってくれと学生から頼まれた。対談者も頼んでくれというのである。著者は、それほど親しくもないが、自分と同年配の某作家に頼み、氏も快く応じてくれた。
しかし、その対談の載った新聞はついに送られてこなかった。著者はその作家にも悪いような気がして困った。著者は、相手が学生というので、時間の都合をつけ、他の仕事を断ったりして応じているのである。あまりといえば「あとは野となれ」ではないか。
こういう例はいくらでもある。著者の出た大学の記念祭をやるというので、趣意書に一文を、と頼まれたことが何回かある。著者は原稿を送った。その半数があとはナシのつぶてであった。(仙台の旧帝国大学の学生にしてこれでは.....)
あまりひんぴんとこうした不愉快を体験したので、もう学生といっても特別あつかいをしなくなった。むしろ学生というとイヤな気さえするようになった。
著者がいくらかの旅をしているというので、どこどこの自動車探検旅行をしたいから隊長になってくれ、という依頼もある。聞いてみるとなんら具体的な案もできていない。
要するに他人のフンドシで相撲をとろうというのである。
******
手塚マンガでは「鉄腕アトム」がもっとも有名だが、著者は「ジャングル大帝」のほうをとる。
これには詩情があり、夢があり、ヴィルドウングスロマンのおもかげすらある。
仔ライオンのレオがアフリカにむかって海を泳いでゆく。
すると頭上をマダラチョウの大群が海を渡ってゆく。あれは小学生全集の「虫の世界」の挿絵だったろうか。
白土三平はこれまた自分の好みをおしすすめる人で、その戦闘場面の画風は子供には陰惨すぎるという人もいようが、著者は好きである。忍術ものとして独自の風格がある。
同じく横山光輝の「伊賀の影丸」はたしかにおもしろい。
寺田ヒロオは善意のマンガを描くが、「ゼロ君」ものよりも、著者は「スポーツマン佐助」などを愉しんだ。「暗闇八段」など柔道ものもよい。
石森章太郎もなかなかセンスのある線を描き、SFものなどで活躍しているが、惜しむらくは代表作に乏しい。
近ごろもっとも人気のあるのは赤塚不二夫の「おそ松くん」で、はじめ著者は実にくだらんと思っていたが、今では愛読者となってしまった。
「シェー」をやるイヤミ先生は代表人物であるが、「ホエホエ」というデカパン、旗を立てているハタ坊、オデン好きのチビ太など、副人物がかえっていい。これらは反復によっておもしろくなるのであり、一つのユーモア技法の典型である。
忘れていたが、「ユカを呼ぶ海」というかなり上出来の少女マンガがあった。著者の娘の名、由香はそこからとったのである。(著者は書いていないが、このマンガの作者は ちばてつや です)
[No.222]
雪は天からの手紙
投稿者:男爵
投稿日:2011/11/24(Thu) 06:17
[関連記事] |
池内了編
雪は天からの手紙 中谷宇吉郎エッセイ集
岩波少年文庫555
中谷宇吉郎は寺田寅彦の門下生であり
北大で低温科学研究所の基礎をつくった。
そして世界で初めて人工雪をつくった。
低温実験室の部屋は寒く
もしこれが東京なら、夏の季節に外に出ると
50〜60度の温度差で体に悪い影響を与えるだろうと
中谷は書いている。
札幌だからまだましだった。
[No.221]
Re: 河童が覗いたといれまんだら など
投稿者:男爵
投稿日:2011/11/24(Thu) 05:58
[関連記事] |
唐辛子 紋次郎さん、七君さん、みなさん、こんにちは。
> 2ページぶち抜きの『アジャンタの全景』などは、山の小さなひだひだが一つの手抜きもなく、すべて描きこまれていますし。
>
> そういえば、インドは細密画の本家でしたね。でも、これって『インド人もびっくり』じゃないでしょうかね。
丁寧に描いているんですね。
水木しげるの絵も丁寧でしたね。
こういう才能はある人にはあるし、そうでない人にはそうでないようです。
[No.220]
Re: 青い鳥
投稿者:男爵
投稿日:2011/11/24(Thu) 05:54
[関連記事] |
> > 作者のメーテルリンクは、ベルギー生まれのノーベル賞劇作家。
ベルギーのゲント(ガンまたはヘント)の生まれです。
> なお、名前の読みですが、「ペレアス(岩波文庫)」では、メーテルランクとなっています。この文庫だけでなく、文学辞典でも、メーテルランクです。
> なお、「青い鳥(岩波文庫)」では、メーテルリンクになっていると思います。
これについては
>正式名はメーテルリンク伯爵モーリス・ポリドール・マリ・ベルナール (Maurice Polydore Marie Bernard, comte de Maeterlinck)。
>日本では「メーテルランク」「マーテルランク」などとカタカナ転写されることもあるが、
>本人の母語であるフランス語では「メーテルリンク」[mɛtəʁliŋk] 、もうひとつの母国語であるオランダ語では「マーテルリンク」[ˈmaˑtəʀlɪŋk] に近い発音となる。
を見かけました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%86%E3%83%AB%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF
[No.219]
Re: 郷土に伝わるなつかしい子供のあそび
投稿者:
投稿日:2011/11/24(Thu) 05:45
[関連記事] |
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40 | 41 | 42 | 43 | 44 | 45 | 46 | 47 | 48 | 49 | 50 | 51 | 52 | 53 | 54 | 55 | 56 | 57 | 58 | 59 | 60 | 61 | 62 | 63 | 64 | 65 | 66 | 67 | 68 | 69 | 70 | 71 | 72 | 73 | 74 | 75 | 76 | 77 | 78 | 79 | 80 | 81 | 82 | 83 | |