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[No.495] 佐貫亦男著「奇想からの発想」 投稿者:   投稿日:2011/12/08(Thu) 23:21
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 こうなると、ドイツ関係でのあっしのストックは、もうこの人しかいない。佐貫亦男さんである。

 このひとは一言で云えば、ヒコーキ屋さん。また、アルピニストでもある。

 著書には他に「ドイツ道具の旅」*というのもあり、名著だが、今回は上掲書を取り上げた。

 北杜夫のお兄さんである茂太さんとも仲が良く、会えば必ずドイツか、飛行機の話になってしまったそうだ。

 この本で面白かったのは、相似発想の例で、人力車の不安定な設計が、ライト兄弟のフライヤー一号機に使われていることを発見したくだりである。

 ほかにも、そろばんは、デジタルとアナログを融合させた画期的な計算機で、みのとすげがさは、高湿度の環境に適したレインハット、レインコートとしてすぐれ、よろい、かぶとも通風性の点で、西洋の鎧兜にたち勝る発明、だと。

 こうして、日本古来の種々の道具をすべて点検、長所をつぎつぎ拾いだしている。そば屋の出前台も、佐貫先生の手に掛かれば、『アポロ宇宙船で使われている加速度計をジャイロ、すなわち、精密なコマで宇宙空間に対し方向を固定する台である安定プラットホームの日本版』ということになる。

 下駄も、簡単にぬげない閉ループ的発想で、脱げやすい、開ループ的発想の産物である西洋のサンダルの上を往く、スグレ紋ということになる。

 副題のどうしても『ひょうたんからコマを出』してみたい人には、必読の書である。


*道具関係では、「道具の旅パート2」もあるし、「ドイツの街 道具と心」というのもあるし「道具の再発見」「ドイツ 道具の旅 終わりに近く」「ドイツMADEIN GERMANY」というのもある。考えてみれば、飛行機だって佐貫さんには道具の一種だったのかもしれない。ちなみに、ヒコーキの方も「ヒコーキの心」「続・ヒコーキの心」「続々ヒコーキの心」とケッコウ沢山ある。


[No.496] Re: 佐貫亦男著「奇想からの発想」 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/09(Fri) 05:35
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唐辛子 紋次郎 さん

>  こうなると、ドイツ関係でのあっしのストックは、もうこの人しかいない。佐貫亦男さんである。
>
>  このひとは一言で云えば、ヒコーキ屋さん。また、アルピニストでもある。

機械工学の先生ですね。
機械工学のなかでも航空工学はエリート学科。
(敗戦後に進駐軍は、航空と造船の学科を閉鎖させ研究もストップさせた)
(同様のことをドイツでもしたから、ドイツの航空技術者は橋梁にシフトした。その結果ドイツでは箱桁という橋梁が発展した。箱桁は要するに飛行機の胴体である)

>  著書には他に「ドイツ道具の旅」*というのもあり、名著だが、今回は上掲書を取り上げた。

この本も読んだことがあります。

>  ほかにも、そろばんは、デジタルとアナログを融合させた画期的な計算機で、みのとすげがさは、高湿度の環境に適したレインハット、レインコートとしてすぐれ、よろい、かぶとも通風性の点で、西洋の鎧兜にたち勝る発明、だと。

ものをつくる人なので
機械や道具の使い勝手についてくわしいから。


[No.501] ドイツ道具の旅 投稿者:   投稿日:2011/12/10(Sat) 00:04
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「ドイツ道具の旅」をあらためてめくってみると、これはこれで、滅法おもしろい。

 しかし一方、こんなに何もかもに注意を払いながら旅行したんでは身が持たないのではないかと、佐貫さんのからだの方がチョット心配になってくる。(*^_^*)

 列車に乗れば、ドアや座席が、さらに頭かけにも注意をわすれない。灰皿もくず入れも気になる。

 家のそとでは郵便箱に新聞受け、中へ入っては浴室のシャワ、ベッド周りから、トイレでも佐貫さんは手を抜かず一心にあらゆる道具を点検する、

 あっしも、海外に行くと、トイレットホルダーが気になる。国により、町により千差万別、見ていて飽きないのが、このホルダーの研究だと思う。

 写真を集めて本にしてみたら、ひとはその多様に驚くのではないか。

 ドイツ一辺倒かと思うと、イタリア料理の美味さはすなおに認める。ドイツ人の勘の悪さ、鈍感さにも遠慮はしない。

 ドイツの看板の観察。ユーモアでなく、大真面目らしいのが困る。病院の矢印看板の真上に、こともあろうに墓地の矢印看板をくっつけ、平然としているドイツ人。

 『気が付かない』国民性、といえるかも。


[No.503] Re: ドイツ道具の旅 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/10(Sat) 06:30
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唐辛子 紋次郎さん

>  しかし一方、こんなに何もかもに注意を払いながら旅行したんでは身が持たないのではないかと、佐貫さんのからだの方がチョット心配になってくる。(*^_^*)

もうクセになっているんでしょうね。

さて私がドイツに行って
ある町で郵便局がお昼で閉まっていて
切手を自動販売機で買おうと思ってコインを入れても出てこない。

困っていたらドイツ人がそれを見て
彼女もやってみるが出てこない。
苦笑したドイツ人が手帳から切手を出して売ってくれたことがあります。

当時日本から留学していた某大学の機械科の先生も
ドイツの自動販売機は性能が悪い。
これではドイツに学ぶものはないなど言っていましたが
ドイツの優れた機械は世界一なんですが....。
 ベンツなど。

>  ドイツの看板の観察。ユーモアでなく、大真面目らしいのが困る。病院の矢印看板の真上に、こともあろうに墓地の矢印看板をくっつけ、平然としているドイツ人。
>
>  『気が付かない』国民性、といえるかも。

寺田寅彦もドイツ人には詩情がないとどこかで書いていました。