昭和の部屋 
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[No.2426] 藤子不二雄「少年時代」 投稿者:男爵  投稿日:2015/08/05(Wed) 14:04
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>立原正秋「帰路」は
> 横光利一の「旅愁」を意識した小説であるという解説はなるほどと思う。

> 横光のめざした、西洋と東洋の文明の対立については
> 立原のこの作品では、西洋文明にかぶれて自己を失っている日本人
> あるいはヨーロッパの表面的なことに心を奪われて、日本の価値に気づかない日本人
> などのことをあげて批判しているのだが
> こういう批判対象の日本人については、深田祐介が自分の作品の中でいくつか例を挙げていた。

戦中の(幻の)東京オリンピックを前に不安を抱いているヨーロッパ在住の日本人に対して
立原の書く日本人は、戦後に東京オリンピックを成功させた自信にあふれた日本人なので
昭和の日本人の変化というか成長というものを考えてみたいと思って紹介したのです。

さて
藤子不二雄「少年時代」ですが
これは東京の少年が富山に学童疎開する話で、一種のいじめ問題です。

いじめは昔からあった。 都会だけでなく、地方にもあった。

    ♪   ♪

「少年時代」は、藤子不二雄Ⓐによる
1978年(昭和53年)から1979年(昭和54年)まで『週刊少年マガジン』(講談社)に連載された。

この漫画には原作があり
芥川賞作家柏原兵三(かしわばら ひょうぞう)の小説「長い道」を漫画化したものである。

漫画版の舞台は、藤子不二雄Ⓐが戦時中に疎開した富山県朝日町山崎をモデルにしている。

『少年マガジン』連載当初は読者からの反響がまったく無く、作者(藤子Ⓐ)自身戸惑っていた。しかし連載が終了してから読者からの手紙が殺到したという。
 藤子は自分の本「まんが道」で書いているが、『少年マガジン』などでは、読者の人気投票があって、人気のない漫画は中止のうきめをみる。
 このような連載中に読者からの無反応の漫画は、たいていは中止になるのだが、寛大な編集部のおかげで、連載は最後まで続いたという。そして、連載が終わってから、とてもよかった、忘れられない作品だった、という読者からの感想は、編集部を驚かしたが、誰より作者の藤子が驚いたという。

読者の共感に勇気を得た藤子は映画化する決心をした。

1990年、東宝系にて篠田正浩監督で映画化され、日本アカデミー賞を受賞する。また井上陽水の大ヒット曲「少年時代」はこの映画の主題歌である。

   ☆   ☆

というわけで
柏原兵三の小説「長い道」を読んでいます。

主人公は父の実家の近くの富山県下新川郡入善町の上原小学校に転入します。(藤子不二雄Ⓐ安孫子素雄 が戦時中に疎開した富山県下新川郡朝日町山崎のとなり)

40歳前に亡くなった柏原兵三だが
彼の息子は、林真理子の編集担当で、彼女がよく「カシワパラ青年」と書いていた。

柏原兵三の出身の大学の学科には
山本有三、竹山道雄、柴田 翔などがいる。
 松本高校時代に北杜夫の後輩だった小塩 節(おしお たかし)は柏原の大学の先輩に当たる。


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