[No.126]
Re: 尋常小学校ものがたり
投稿者:男爵
投稿日:2013/11/19(Tue) 19:45
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著者の通う尋常小学校では、毎週金曜日の昼休みに小さな学芸会をした。
いつもの昼食を半分くらいの時間ですませて、小一時間くらいとってした学芸会。
だから、午後の授業はいつもより遅くはじまる。
みんな和室の裁縫室に集まる。
各クラスごとに一名か一組の代表が出て、何でも好きな芸をやって見せる。
芸といっても主に唱歌だったが、本や詩、綴り方の朗読、それから手品やクイズなどもあった。
著者はある夏休みに、旅回りの親子の手品師の芸を見て感動し
翌日よその畑から失敬した(いけませんね)スイカを手土産に芸人の宿を訪ねた。
手土産がきいたのか、手品の手ほどきを受けた。
これを学芸会で披露したらきっと受けると思って、夏休み明けの学芸会でやったところ
手ほどき通りにはいかず、種が丸見えで会場は大爆笑となった。
めったに笑わない校長先生も、思わず金歯を見せたほどの大喝采を博したのだ。
都会からの転校生は、楽器の演奏で格好いいところを見せた。
司会進行は高等科二年の正副級長が担当した。
司会が「つぎは六年の影山千夜子さんの独唱です」と紹介するのが、いかにも恥ずかしそうに見えた。
男の子が女の子を「さん」づけで呼ぶのは、晴れても曇っても、この場面をおいて他にはなかったから。
しかも、それが可愛らしい女の子だったりしたら、悪童たちがどっと湧くのも無理はなかった。