ワークショップ3 |
コーディネータ 三上 卓治 メロウ倶楽部 |
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論点 地域ネットの地域社会への関わりは、21世紀の市民生活には欠かせない案 件である。既にあるコミュニティの事例を参考に、今後の可能性のある分野を 探り、急速に展開する国際社会への手がかりを考えたい。 |
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事例発表 古賀 直樹 シニアネット久留米 事務局長 |
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インターネットを通してシニアの仲間づくりを目指しているが、現在500 人を超える会員の中には80歳以上の人もいる。シニアによるシニアのための パソコン教室を開催中だが、パソコン操作自体が目的ではなく、「ネットには、 こういう楽しいコミュニティがありますよ。その仲間になるために、まずパソ コンを覚えましょう」というのがキャッチフレーズである。 9月に市街地の空店舗を利用してシニア・インフォメーション・プラザを開 設。盛大な前夜祭を行なったが、これには地元商店街の協力が大きかった。 ネットのコミュニティが、商店街の活性化にも役立つのではないか。 20人ほどの会員がビデオ委員会を作り、地元CATVのシニア向け番組を 作るなど、幅広い活動を続けている。 シニアベンチャーの助成金や企業からの援助があり、資金が比較的潤沢であ ったので、ビジネスというより有償のボランティア(無償の場合もある)とい う感覚で事業を展開中。 URL:http://www.senior-net.gr.jp/sip/ |
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事例発表 堀池 喜一郎 シニアSOHO普及サロン・三鷹 代表幹事 |
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潜在キャリアが多いという地域の特性を生かし、ネットでビジネスを展開し ている。最初の1週間で70人が入会し、現在会員数128名。 組織の運営原則は「オープン・フラット」で、すべての議事・意見は公開さ れる。事務の専従者は置かず、仕事の受注は会員の個人ビジネスとして処理す る。会の役目は、個人では越えにくいバリアを除くことであり、会員はすべて フラットな関係にある。 ジュニア向けのPCワークショップ、シニア向けQ&A、障害者のための訪 問サポートなども行っているが、インストラクターの技能向上のための「シニ アPCアドバイザー認定研修」では、「教え方」についての研修もある。37 名の認定アドバイザーの中には70代の人もいる。 URL:http://www.soho-helpers.com/svsoho/index.htm |
全体討議のまとめ 1 これからの高齢社会では友だちづくりが大きな課題である。したがって、 パソコンを覚えるのが目的ではなく、最終目標はシニアネットの仲間になる ことである、というコンセプトが大事。 2 自分の中に蓄積された知識や経験が個人の中に埋没してしまわないように、 情報や知識の共有化にはネットは最適。潜在しているシニア・パワーを活用 しよう。 3 地域には行政や企業ができなかったニーズがあり、活躍の場は多い。 4 他人まかせではなく、行動を起こすこと。好きな人が好きなことをやって いれば、仲間が集まる。 5 「ただならぬおじさん・おばさん」でありたい。 |