この著者は「間違いだらけの海外個人旅行」など数冊の著書がある。
ユーレイルパスを使って毎日鉄道に乗り続けた日本人旅行者に 「旅というのは、そんなに鉄道に乗っているだけじゃだめなんだよ。 気に入った町を見つけて、そこでしばらく過ごすのが大切だ。 ユーレイルパスなんか使って移動ばかりしててもなにも見えないよ。 それは旅じゃない」と言った著者は、その日本人青年が何日で何カ国旅をしたと 自慢しているのに腹を立てたらしい。 しかし この著者もヨーロッパの鉄道料金が高いので、チューリッヒでユーレイルパスが 買えることを知ると試しに買ってしまう。 そして、有効期間を効率よく利用する気になって、 物価の高い北欧には、町のホテルに泊まらず、寝台車(クシェット)を使ったり 夜行列車で移動した。 結局、ユーレイルパスの便利さを認め活用したわけである。 このユーレイルパスはうまく使うと大変便利である。
大連であった高齢旅行者は気まぐれワガママで 二人で旅順ツアーを予約したのに当日になってキャンセルしてしまったので この著者は怒る。そして、このワガママ高齢者を和気和歌乱(わけのわからん)さん という名で本に書いている。 旅順観光は軍の施設が近くにあるという理由で、団体ツアーのみ観光できる。 (どうやら、そのようにして旅行客から見学料をせしめるらしい) 大連の旅行社に電話をかけると、ある旅行会社では一人参加なら1000元、二人だと1200元という。別の旅行者では一人参加は750元、二人だと1300元という。 和気和歌乱さんに相談して二人で1200元に申し込んだ。 ところが翌朝になって、和気和歌乱さんがドアをノックして入ってくるなり 「住所と電話番号を教えなさい」と命令口調で言う。 どうしたのかと聞くと、日本にいる娘さんに電話したところ 「その人は怪しい、偶然を装って出会って、最後は誘拐するんじゃないか」と 言われたようだ。 この著者は他の本にも書いているように「旅先では住所も電話番号も教えない」主義 にので、よほどの理由がない限り教えない。 すると、和気和歌乱さんは「やはり娘が言ったとおりだ」と怒りだし 「旅順ツアーなんて危なくて、お前と行けるか」と大声を出して、部屋に閉じこもった ままになってしまった。 結局、著者は旅行者と交渉して、一人参加の1000元にしてもらったのだが はじめから一人で行くのなら、750元の旅行会社のほうにしたのだから この高齢旅行者のために250元(約4000円)損をしてしまったと、この本に書いている。
私の場合、現地の大学の先生に案内して見学できました。 http://structure.cande.iwate-u.ac.jp/china/image4/Pa021184.jpg
買って読むほどの本ではない。 図書館で借りて読むので十分。
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