[No.16192]
眼で食べる日本人
投稿者:男爵
投稿日:2010/11/30(Tue) 13:14
[関連記事] |
野瀬泰申:眼で食べる日本人
食品サンプルの本です。
ここは画像が載せられないので、喫茶室のほうもご覧ください。
http://mllwclb.b18.coreserver.jp/cgi-bin/bbs/danwasitu/wforum.cgi?no=33776&reno=33774&oya=33730&mode=msgview
外国ではあまり見られないが、日本ではいたるところで活躍している
食品サンプルは、いったい、いつ誰がつくったのか。
著者は一生懸命調べます。関係者に会って話を聞きます。
だいたい大正から昭和のはじめに、先人が苦労して試行錯誤をくりかえしながらつくってきたもので
当時のことを記憶している人は少なく、なかなか記録もないのですが
著者はできるだけ調査して整理しました。
で結論的に書けば下記のようになります。
・記録による限り、日本で最初に「料理模型」を製作したのは京都の西尾惣次郎で、それは大正6年ころである。
・系統的な「飲食物見本」を陳列し今日のサンプルケースのもとになったのは対象12年にオープンした白木屋日本橋本店仮店舗食堂だった。
・そのときの「飲食物見本」の製作者は須藤勉である。
・当初のサンプルは植物や病理模型をつくる蝋細工の技術を基本としていた。
・「食品模型」の製作と同時に組織的販売を意図して実行したのは岩崎龍(さんずい)三である。
この本によると
関西で食品模型を知って、それを見ながら独自の工夫と技術で食品サンプルをつくった岩崎龍三が戦後に東京にも乗り込んで、子ども稔の代で大きく発展する。
料理模型、食品見本は最初は博物館の展示模型の技術を転用されたものだった
というのは興味深いことである。