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[No.16363] Re: 山下文男:昭和の欠食児童 投稿者:男爵  投稿日:2011/01/02(Sun) 07:55
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> 山下文男:昭和の欠食児童 本の泉社 2010

 この記事を書くのに、パソコンが途中で動かなくなったり、 書いた原稿が消えてしまって、3度も書き直すことになった。まったく VistaというOSは困ったもんです。
 他の3〜4台のパソコンは Vistaにしなかったのだが、いろいろなファイルやソフトに対応するために、このパソコンは Vistaのままにしているのです。

東北大凶作で
ワラビを食べたり木の実をとったり、あるいは畑でとったばかりの大根をかじる少女たちの写真などが紹介されているが、これは当時の農村ではよく見られたことで基金でも何でもないのに都会生活者の誤解と偏見なのであろう。
(中国の留学生と話をしていたとき、彼は都会出身者であったのだが、ある地方出身者の友人のことを話したとき、その友人の故郷では住民が畑で大根をぬいて食べていたと私に話してくれた。要するに彼が言いたかったのは、自分は都会出身であるが、その友人のいたところは田舎であって、畑からぬいたばかりの大根を食べるような田舎であるということ。中国人はこの例のように、自分の出身地の自慢をするが、他の留学生の出身地のことは評価しないものである。みなお国自慢をするわけです)
ワラビも木の実も毎年、東北では季節のものとして食べますよ。

この本には、馬と一緒に生活する農民の家の中の写真が、これも飢饉のためという説明がついているが、それも誤解であって、東北の地方によっては、馬小屋と住居が一体となっているから、生活空間のとなりに馬がいるのは普通のことだった(曲がり屋のこと)。

この本には
東北大凶作のときに、友人たちと相談して納豆売りをしてお金をため
そのお金を東北に送った絵本作家の加古里子(かこさとし)のことを紹介している。
 (3年生の時)「折からの東北ききんを救うため」「ニュースか新聞の写真の影響だったのだろうが」、同級の友だち三人と語り合い「学校裏の納豆のお店のおかみさんに『東北の子にお金を送りたいから売らせて』くれと頼んだところ『えらい、おばちゃんも手伝うよ』と涙声になって協力してくれた」
「来意をのべ、四人が交互に事情を話すとどこでも快く買ってくれた。こうして一週間後におばちゃんが精算してくれ、上がりを新聞配達の店にいって『送ってくれと頼んだ』」
この話は、東北救済の美談の一つとして当時の新聞にも載っている。

このほか、この本には
東北の飢饉地への同情寄付を募る街頭募金活動の写真も載せている。

加古里子は私も別のことで手紙を書いて返事をもらったことがありますが
昨今は地震見舞いとか色々な名目で街頭で募金をしていますが
どうもあれは被害者に関係なく、実際は自分たちの資金集めをしていることが少なくないから要注意です。 困った世の中になったものです。 


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