マーチャンさん、ヴァンドラさん、ザックスさん、お早うございます。
瀬里恵の生家は有明海の遠浅な海岸に面していました。夏になると、良く その海岸で泳いだものです。 北面の岩場に、柳川藩のお殿様所有の小舟があって、それを無断拝借して 兄貴や悪ガキと沖合いに漕ぎ出したものです。船体の板が干乾びて隙間だらけ そこから海水がどんどん浸入し、今思うと 危険極まる代物でした。
そのほか 兄貴が 隣村の川に 前日の夕方「ウナギばえ」と言う物を仕掛け その翌朝引き上げに行く……その尻馬にくっついてゆくのも一種の冒険でした。 捕獲したウナギをまな板にとり 頭に千枚通しを付きたて背中を裂いてゆく… 小学生ながら、兄貴は大人顔負けの達人でした。 言うまでもなくかば焼の命…「ウナギのたれ」を作るのも名人…。
「ガオガオ」と言う鮒の捕まえ方 御存知ですか? 川の浅瀬の川底に穴を掘り、その上で水を後ろに掻く…しばらくして穴の底を 探ると驚いた鮒が逃げ込んでいる。それを手づかみで捕まえる。そんな遊びも しました。
脱皮を前日控えた蝉を捕まえ 夜寝る前に蚊帳の中に這わせておくと、翌朝 まだ飛べない瑞々しい無色透明の美しい蝉の姿が見られる、という遊びも経験 しました。
ふくろうを捕まえてふくろうと遊んだり、「バッタリ」という罠をしかけて 小鳥を生け捕りにしたり 兄貴はいろいろな遊びを見せてくれました。
その敬すべき2つ年上の兄貴はもう故人…はからずも夏休みに寄せる兄貴への 思い出は尽きない。賢兄よあの世では何を見せてくれますか。(瞑想)
http://fine.ap.teacup.com/serie-brog/ 「瀬里恵とともに」
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