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[No.18] 罪と罰 投稿者:男爵  投稿日:2010/04/08(Thu) 07:17
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韓国慶州のホテルからです。

さて
罪と罰
もはや古典的な小説となりましたが
一度は読んでみたい作品です。

金貸し老婆は社会的にはなくてよい存在
その金はもっと有意義に使われるべきである
つまり将来性のある自分のような大学生が使ったほうが社会的にためになる
とそう考えた主人公のラスコリーニコフは
老婆を完全犯罪のごとくに殺してしまう。
警察も犯人は分からない。

だが神様はわなをかけた。
老婆の殺人現場にもう一人の目撃者がいたため
その目撃者の女も殺してしまう。(彼にしたら想定外の余計な殺人)
老婆一人の殺人なら主人公も何の迷いもなかったろう。
しかし
何の関係もない人間を一人また殺してしまったことに
気になったのだろう。
彼が自白しなければ完全犯罪で分からなかったのに
とうとう最後に、あれは自分のしたことと言ってしまった。

どうして彼は自分から自白するようなことをしたのだろう。
なんとなく心の奥底に自分の殺人行為は悪いことだったという意識があって
それをぬぐいされなかったのだろう。
彼に反省をうながしたのは社会的に弱い存在の女ソーニャだった。
彼女は地位も金もなく、むしろ下層階級に位置するような女だった。
かえって、そういう人間に、つい本当のことを言いたくなるものなのである。

カウンセリングでも
学識経験豊富な、社会的地位もある立派なカウンセラーには
なかなか本当のことは言いにくい。
カウンセラーがその反対の社会的地位も権力もないような存在なら
かえって本当のことほ言いやすいのであろうか。


[No.19] Re: 罪と罰 投稿者:   投稿日:2010/04/10(Sat) 12:13
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  大金持ちの男爵さん、こんにちは。(^_-)-☆

> 金貸し老婆は社会的にはなくてよい存在
> その金はもっと有意義に使われるべきである
当座の金を日常的に街の無人スタンドなどで借りてしまう
いまの若い人が読んだらどう感じるでしょうか?

 あの頃は、金貸し=悪人という図式が成り立っていたけれども、今では、だいぶ金貸しに対する印象も、変わって来ているのでは?

 金貸しと云うと、あっしらの年代は、復讐のために金貸しになった『金色夜叉』の間貫一を思い出します。ラスコーリニコフには、みずから金貸しになるという手もあったのでは。(^_-)-☆

 マジメな話、かれが自白のため、警察の前を行ったり来たり、なかなか決心が附かず苦悩するところを、あっしもおぼろげながら思い出します。

 今なら、いくら貧乏でも、ダントツのアイデアを生かしたソフト一つ考え出せば、たちまちその日から億万長者。(^_-)-☆

 かれは、生まれるのがチト早すぎたのでは。(^_-)-☆

 きのうもテレビでやってましたが、若い人の罪の意識がひじょうに低い。ほとんどゲーム感覚のようです。また、大阪府の調査(調査対象500人)では、7人に1人がヤミ金融業者の存在を黙認し、登録業者でさえ、調査に「今後もなくならないだろう」し「むしろ増加傾向にある」と答えているそうです。

> 彼に反省をうながしたのは社会的に弱い存在の女ソーニャだった。
> 彼女は地位も金もなく、むしろ下層階級に位置するような女だった。
> かえって、そういう人間に、つい本当のことを言いたくなるものなのである。

 ま、つまるところ、この小説は、愛とか、罪の救済がテーマなのでしょうが……。


[No.21] Re: 罪と罰 投稿者:   投稿日:2010/04/10(Sat) 19:57
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> > 彼に反省をうながしたのは社会的に弱い存在の女ソーニャだった。
> > 彼女は地位も金もなく、むしろ下層階級に位置するような女だった。
> > かえって、そういう人間に、つい本当のことを言いたくなるものなのである。
>
>  ま、つまるところ、この小説は、愛とか、罪の救済がテーマなのでしょうが……。

その通りと思います。
テーマは神の愛とか
弱い人を助けようとか、理解しようということだと思います。

人間は弱いから、誰かに助けてもらったり理解してもらうことに飢えるている。
自分の話し相手になってくれる人が一人でもいると嬉しい。
 その意味では、孤独なお年寄りが親切にされると嬉しくなり、つい騙されるのは反対のパターン。