[No.256]
ザ・ピーナッツ/モスラ
投稿者:男爵
投稿日:2013/09/16(Mon) 13:32
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「モスラ」 1961年公開
それまでの怪獣映画のゴジラやラドンはどうもグロテスクな印象があり
女性も観られる怪獣映画という要望から
すごく可愛らしい美人を出すアイデアとなり
あの「小美人」の設定が生まれ
(従来のSF科学的怪獣ものとは違い、文芸的)中村真一郎、福永武彦、堀田善衛の三人に原作が依頼された。
この三人が書いた原作なので
当時の日本の世相が反映されている。
たとえば、ロリシカ(ロシア+アメリカのアナグラム。原作では「ロシリカ」)として描かれた米国との関係や、サンフランシスコ講和条約で日本が独立を回復したはずであるにもかかわらず、外国人の犯罪捜査や出入国管理が相変わらず在日米軍主導で行なわれていること、モスラがわざわざ横田基地を通ることなど、当時の日本の政治状況を反映した描写が目立つ。
また、当時の宣材パンフレットには、フェミニズムや先住民問題がテーマとして掲げられている。
当初、モスラが国会議事堂に繭を作り、その周りをデモ隊(安保闘争のニュース映像を利用)が囲むというバージョンが考えられたが、さすがにこの案は採用されず
モスラは東京タワーを足場にして繭をつくった。
当時は東京オリンピックを控えて都内のあちこちで地下鉄の延長・相互乗り入れ工事、主要駅前の再整備工事などが進められており、幼虫モスラが襲撃する渋谷駅前も一部工事中だったのだが、劇中のミニチュアではこの工事区域も再現されており、戦車隊が布陣したすぐそばに黒黄二色の立入禁止柵や警告看板などが置かれていたりする。
(芸が細かい。一種の歴史資料だ)
> 佐原健二は 平田昭彦とならんで
> 怪獣ものや特撮シリーズによく出てくる俳優
小美人:ザ・ピーナッツ(伊藤エミ、伊藤ユミ)
クラーク・ネルソン:ジェリー・伊藤
原田博士:上原謙
国立核総合センター院長:平田昭彦
救難ヘリコプターの隊員:佐原健二
防衛長官:河津清三郎
天野貞勝デスク:志村喬
怪獣ものにレギュラー役の平田昭彦、佐原健二、志村喬がたしかに出ている。