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[No.2346] ベルルスコーニ首相の失言 投稿者:   投稿日:2006/03/30(Thu) 21:31
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 このところ、イタリア首相の言動に、チョッとお見苦しい、紋題シーンが目立つ。先日も同国でのテレビ放送録画の最中に、席を蹴って退室する、という小事件があったばかりだが、今度のは、外交関係が絡むだけに、多少のしこりを残すことは避けられない気がする。

 というのは、首相の演説中に、北京をカンカンに怒らせるフレーズがあったのだ。それは、マオの時代には、中国では、子供を煮て、それを畑の肥しにしたという話で、首相はこれをイタリアの大出版社「紋ダドーリ社」が、1998年発行の本(著者はステファーヌ・クルトア)から引用したもの。

 去る3月22日の土曜、ナポリでの選挙演説のスピーチ中で、この云わでもの事を口走ってしまったらしい。しかも今年は、中国で『イタリア年』が開催される、イタリアにとっても重要な年でもあった。

 先日の、わが在外公館ぶち壊し騒動のとき、物凄い形相でわめいた、例のリー・チャオ・シン外相が「一国の首相ともあろう人が、中伊両国の友好関係の安定、発展に尽力すべき立場にありながら、あのような根拠のない発言をするのは、由々しき問題だ」と息巻いたよし。マオの時代に何があろうと、これは「内政問題だ」と、得意のフレーズを使って、噛み付いたそうである

 この本自体、それなりに売り上げを伸ばしていることだろうし、発言の内容が、単なる受け売りにしても、本当に根拠のないことなのか。興味のある話ではある。

 だが、この失言も、つい出てしまったもので、特に議論の対象とする意図がなかったことから、中国側も深くは追求せず、特に大きな問題ににはしないようだ。

    *The Black Book of COMMUNISM by Stephane Courtois


[No.2347] Re: ベルルスコーニ首相の失言 投稿者:   投稿日:2006/03/31(Fri) 23:23
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北京的憤怒はいまだに、収まらないらしい。意大利は一体どうするつもりなのか。例の蒸煮児童の紋題である。北京再び抗議、とある。意大利が『萎退離』になっても困る。

 新華社通信社の明らかにしたところによれば、北京での記者会見で、外務省のスポークスマンは、例の発言についての質問に答え、イタリア側の対応に不満を表明し、シルヴィオ・ベルルスコーニ首相の言動は、中伊両国の良好な関係と安定に責任を負うべきで、わが国としては、あのような根拠のない発言には不満である、との趣旨を述べたという。

そもそも、何故あのような発言が飛び出したかというと、その背景には、イタリア産業への中国商品の猛烈な食い込みが考えられる。価格面で、イタリアは中国に到底太刀打ちが出来ない。先日のトリノ五輪でも、ユニフォーム問題で、地元産業から不満が噴出した経緯がある。苦戦を予想される4月9日の、総選挙を睨んでのもの(票集め?)ではないかと、紋爺老探偵は推理するのである。


[No.2348] Re: ベルルスコーニ首相の失言 投稿者:ポテト  投稿日:2006/04/02(Sun) 08:03
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> そもそも、何故あのような発言が飛び出したかというと、その背景には、イタリア産業への中国商品の猛烈な食い込みが考えられる。価格面で、イタリアは中国に到底太刀打ちが出来ない。先日のトリノ五輪でも、ユニフォーム問題で、地元産業から不満が噴出した経緯がある。苦戦を予想される4月9日の、総選挙を睨んでのもの(票集め?)ではないかと、紋爺老探偵は推理するのである。

なるほど
紋爺老探偵さんの推理は
当たっていそうですね。


[No.2349] Re: ベルルスコーニ首相の失言 投稿者:   投稿日:2006/04/04(Tue) 17:16
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ポテト さん、こんばんは。

> なるほど
> 紋爺老探偵さんの推理は
> 当たっていそうですね。

 きのう、第二回目の両雄による、テレビ討論が行われ、いよいよ9日の総選挙戦への火蓋が切られました。それ自体は、米国だけでなく、国内からも、このメンバーでは代わり映えのしない対決で、面白くないという声も出ていますが、事前に両人のセコンドの登場もあって、それなりの盛り上がりもあったのでは?

 中道右派を代表するベ首相側には、娘のマリ−ナが、中道左派を代表する元首相プロディ氏側には、兄弟のパオロが、それぞれ応援に駆けつけました。放送後の某紙の世論調査では、「あなたは、第二回目の対決が投票に影響すると思いますか?」という問いに対し「思わない」が54.57%で、「思う」が45.43%になっていました。(実は、あっしも、「思わない」方に一票を投じましたが(^_-))。

 因みに、討論のあとで、ベ首相は、「まあ、わしの圧勝だね、サッカーで言えば、6対ゼロ。」などといって、はしゃいでるようですが、あっしはどうもこの、汚職まみれのベ首相より、『プロフェッサー』の渾名のある、前EU委員長のプロディさんのほうが、好きですね。

 第一回目の対決では、プロディー氏が、若干有利とされていましたが、来る4/9,4/10の、総選挙の結果は、果たしてどうなるものやら。

 なお、昨日の国営放送での討論では、いつも自分の所有する民放と勝手が違うらしく(質問に対する一回の回答時間が、2分30秒と決められている)「学校の試験(?)などでは、時間はたっぷり一時間もらえるのに、これじゃあ、あんまり少なすぎるよ」などと不平を述べた由。(^_-)         ではまた。


[No.2350] Re: ベルルスコーニ首相の失言 投稿者:   投稿日:2006/04/05(Wed) 14:25
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ポテト さん、こんにちは。
きょうはチョッとおもろい小事件があったのでお知らせします。きのう、ベルルスコーニ首相が「中道左派なんぞに投票する奴らは、あほうだ」と発言した途端、インターネットなどで呼びかけたのか、首都ローマの町の広場に、たちまち、男女のこんな格好をした若者が、大勢現れました。

 それは、クビから「私はアホです」「うちかて、アホだっせ」「わては、おんなのアホでっせ」等と書かれた、カードををぶら下げ、よく見ると、持っている色とりどりのゴム風船にも同様の言葉が書いてあります。しかも連中は、誰も彼も一様に、この上なく楽しそうな表情を浮かべているのです。

 この日行われた、総選挙の前哨戦では、首相陣営の負けは、誰の目にも明らかだと思いますねえ。(^_-)

************************************

 なお、首相の使った「あほう」には、「金○」といった、卑猥な意味もあるのです。


[No.2351] Re: ベルルスコーニ首相の失言 投稿者:かれい  投稿日:2006/04/05(Wed) 15:21
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唐辛子 紋次郎さん、こんにちは。

あはは、面白いですね。翻訳も抜群で。(^○^)
紋次郎はんのイタリアニュース、ファンが多いみたいですよ。ブイブイ

                        かれい


[No.2352] Re: ベルルスコーニ首相の失言 投稿者:   投稿日:2006/04/06(Thu) 00:23
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 かれい さん、こんばんは。

> あはは、面白いですね。翻訳も抜群で。(^○^)
> 紋次郎はんのイタリアニュース、ファンが多いみたいですよ。ブイブイ

面白いといえば、ムッソリーニ議員と性転換して国会議員に立候補したルクサリアさんとのやり取りも、あっしら見物人には結構オモロかったです。アレッサンドラ・ムッソリーニといえば、みなさんよくご存知のあの、ヒットラーとともにあっしらには、忘れることの出来ない有名な、ベニト・ムッソリーニの孫娘なんですよ。

 しかもローマ大学医学部出身の才媛で「特別な一日」という映画にも出演しているこの人は、イタリアじゃあ、超有名人。(しかも、あのソフィア・ローレンが叔母さんというから、またスゴイ)ニッポンじゃ東條さんのお孫さんなんか、小さくなって暮らしているんでしょうが、イタリアではムッソリーニの孫が大手を振って大道を闊歩でんがな。

 一方、共産主義再建党というから、左派の最たる紋ですが、ここから出馬する、ウラジミール・ルクサリアさんというのが、アレッサンドラを指して「ファシスト!ファシスト!」と連呼したところ、頭にきたムッソリーニさん、さすがオヤジの熱い血が流れていると見え、「何よ〜、オカマより、ファシストの方が、まだ、ましじゃないのオ」とやり返したそうです。

 このお釜、というのも、どっちかって云うと、ニッポンじゃ放送禁止用語じゃないんすかねえ。ベ首相が使ったあの「アホ」と同じように。あっちじゃ、そういう言葉を遠慮なくバンバン使っちゃうんだから恐れ入ります。

 ちなみに、こうした言葉は、イタリアでは、パロラッチャと呼びますが、coglioneもfrocio(froscio)も、両方とも『パロラッチャ辞典』に載ってました。(-_-;)


[No.2353] Re: ベルルスコーニ首相の失言 投稿者:   投稿日:2006/04/09(Sun) 10:39
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あっしは、特別政治に疎くノンポリで通っているが、イタリアの総選挙というと、多少は気になる。

けさのNHKテレビでは(出口調査を踏まえてのことだと思うが、)ベ首相も苦戦を強いられていると聞く。きのうか、おとついかの記事によると首相は英国でも評判がよろしくないようだ。週刊誌のエコノミスト誌では、ベルルスコーニはもう沢山、というのに「Bastaバスタ」というイタリア語まで使っている。その後は、Time for Italy to sack Berlusconiとある。こういう表紙が選挙前にマスコミに現れるようでは、ベ首相にとっては、チョッと塩梅が悪いのではないか?

運動中は、勝てば副首相は女にするとか、ぶっていた。そこで、ベ首相が大好きでしょうがない、前述のサンドラ・ムッソリーニは、じゃあ、あたしをその副首相にして、とか云っていたが、ベ氏の意中の人は誰か分からない。

 また、きのうはまた、得意のパロラッチャを使って、我が方は必ず勝利する、なぜなら「阿呆(コリョーネ)」でないからだ、なぞと大見得を切っていたが、いずれにしても結果が全てだ。

 新聞の政治漫画も大抵は難しくて、ショージキ分からないが、きのうのは、首相が絵描きに変身、高い脚立の上で、自らがプローディ氏を打ちのめして、勝利の雄たけびを上げている大作を描き上げるところ。片手には抜き身、もう一方の手には正義を現す秤を持っている。着衣といい、背中の羽といい、聖人気取りだ。タイトルは『最後の作品』となっていた、と思う。

 ベ首相の満足の笑みが、悪夢に終わるか正夢になるか、このところ興味津々である。(^_-)