[No.2568]
Re: シンドラーのリストとリフト
投稿者:35斉
投稿日:2006/06/10(Sat) 16:46
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Kenzaemon さん マサちゃんさん 今日は
早速のレス有難う御座いました。
トランジットの安全性を論じ始めると夜が明けなくなりそうなので、
35斉の失敗談をお一つ如何でしょうか?実名を上げると現役が悲しむので・・・、
ある電車の制御器にその頃としてはとてもハイカラな「オール電子化」をやりました。
パタコンのリレーは無くなり電子スイッチ、電磁アンプはトランジスターに・・・
出来上がった製品には社内外で「オ―!」の歓声!
試運転も終り営業運転に入って暫くたつて、車庫から本線に車庫だし運転中、
突然トラブルで停車、さてーと調べていると、もう二度と起らない。
一日走って車庫入りしてメーカの技術屋聡出で調査、でも不明、運転ミスかとも?
それから一年後に違う車両で同じようなトラブル、此れも一度だけで再現しない。
電車屋さんは「こんな幽霊電車動かせるか!」と聡取替えを命じられる。
取り替えるのはよいが、其れをすると電車は全くの手動しか出来ないため全線営業停止。
兎も角、何とか事故車両以外は使っていただき、前科のある二車両分のセットを、
持ち帰り、事故調査・・・
でも敵は然る物、引っかくもので二度と正体を見せない。もうやけくそ?で、
温度・湿度・サージ・ノイズ・振動・衝撃・繰り返し・・・残酷テスト。でも駄目。
技術の世界で再現性の無いトラブルほど手を焼くものは無い。
ところが、ひょんな事から原因解明。
テストに疲れて担当が間違って製品に水滴を落としたらしい。そのまま実験再開して、
同一現象が発生。、製品の上の水滴を見つけて「これだー!」
頃は梅雨時、夜中低温、運転開始で機器が発熱、充分の結露条件が整い、回路も、
電子化で、制御素子・部品はハイインピダンスとなっている為、水の抵抗や容量に、
匹敵する定数になってしまっていた。水滴に敏感に反応し・・・・
ハイテクがローテクに負けて、勝負あったり。
今はもうコンピュータの時代、もう一昔前の「幽霊事件」は見世物小屋も無くなって、
見れ無くなったのでは?
でも「シンドラーの棺桶リフト」は、「平成のミステリー」にならなければよいがと、
思っています。
エレベータだけではありません、扉での事故はヒルズの回天扉、老人を引きずった、
バスの扉、カートをはさんで発車した地下鉄、・・・モノの開け閉めはむつかいい!
35斉