画像サイズ: 304×450 (76kB) | 最後に訪れたのが、ヘルシンキのアテネウム美術館だ。ムーミンの生みの親、ヤンソンの生誕百年を記念して開催していた「トーベ・ヤンソン展」を観る。少女時代の絵から油彩画までを初めて観たが、テレビのあの「ムーミン」をイメージしたら大間違いだ。 彼女は第二次世界大戦中には、地元の風刺雑誌に、ヒトラーを批判するような絵を描いていた。そういった彼女の、知られざる一面をつぶさに観られたことは大きな収穫だった。
トーベ・ヤンソンという人は、画家、イラストレーター、作家、舞台芸術家と、実に多方面で活躍した、驚くべき人物だったのだ。また、彼女がスウェーデン系のフィンランド人だったことも、ここで初めて知った。
余談だが、ヘルシンキ空港内の、小さなムーミンショップは日本人で溢れかえり、目をつぶっていると、日本語ばかりが耳に入ってきて、まるで故国日本にいるような気さえした。また、ムーミンと云えば、絵葉書に貼る切手を買おうと立ち寄った中央郵便局でも、あのおなじみのムーミン人形と再会して懐かしい思いをした。
いろいろな意味で、昨年のカイガイも、じつに実り多い、有意義な旅であったと思う。 (おわり) |