[掲示板へもどる]
一括表示

[No.561] ミトコンドリア・イヴ 投稿者:   投稿日:2011/12/14(Wed) 11:28
[関連記事

ミトコンドリア・イヴ
画像サイズ: 254×348 (39kB)
左掲の写真は、1988年初の『ニューズ・ウイーク』(1月11日)のセンセーショナルな表紙である。表紙が掲げる特集記事は、一般に「ミトコンドリア・イヴ仮説」あるいは「イヴ仮説」と称される分子人類学理論の解説であり、次のような衝撃的な内容であった。
――細胞の小器官ミトコンドリアのDNAは母から子供(娘)へと母系遺伝する。全人類の母系祖先を遡ると、約20万年前のアフリカにいた一人の女性(ミトコンドリア・イヴ)に辿りつく。すなわち現生人類の祖先は一元的にアフリカで発生した。

「ミトコンドリア・イヴ」とは誤解しやすい言葉だが、人類が一人の女性から始まったわけではない。彼女には母、祖母がいたし、同時代を生きた他の女性もいた。が、他の女性のミトコンドリアDNAは人類の歴史のなかで消滅してしまったのである。

ミトコンドリアDNAの母系遺伝に対応して、Y染色体DNAが父系遺伝する。全人類の父系祖先を遡るとアフリカにいた一人の男性「Y染色体アダム」に辿りつく。なおミトコンドリア・イヴとY染色体アダムは夫婦ではない。
(つづく)


[No.562] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:   投稿日:2011/12/14(Wed) 11:33
[関連記事

1990年代、分子人類学の研究はおおいに進み、現生人類の系譜、アフリカを出た祖先の世界各地域への拡散の時期・経路などが解明されはじめた。その成果は一般向け科学書となって次々と出版されてきているが、私が読んだ本を挙げてみると、

『ミトコンドリアはどこからきたか 生命40億年を遡る』(黒岩常祥 NHKブックス 2000年)
『イヴの七人の娘たち』(B・サイクス 大野晶子 訳 ソニーマガジンズ 2001年)
“The Journey of Man: Genetic Odyssey” Spencer Wells Princeton University Press 2002
『アダムの呪い』(B・サイクス 大野晶子 訳 ソニーマガジンズ 2004年)
『DNAが解き明かす日本人の系譜』(塩谷満 勉誠出版 2005年)
『Y染色体から見た日本人』(中堀豊 岩波書店 2005年)
『DNAから見た日本人』(斎藤成也 筑摩書房 2005年)
『アダムの旅 Y染色体がたどった大いなる旅路』(S・ウェルズ 和泉裕子訳 バジリコ 2007年)
『日本人になった先祖たち DNAから解明するその多元的構造』(篠田謙一 NHKブックス 2007年)
『ミトコンドリアが進化を決めた』(N・レーン 斉藤隆央 訳 みすず書房 2007年)
『DNA でたどる日本人10万年の旅 多様なヒト・言語・文化はどこから来たのか』(崎谷満 昭和堂 2008年)

「自分は何者か、何処から来たのか、何処へ行くのか」と誰しもが問うであろう。私はいくつかの答えを上述の本から学んできた。思えば、その始まりは四半世紀ほど前に読んだ週刊誌の特集記事 “The Search for Adam & Eve”にある。


[No.574] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:   投稿日:2011/12/15(Thu) 10:11
[関連記事

DeBugman さん、

ずいぶんたくさん読んでおられますね。

雑誌の記事や講演を除いて、単行本で私が読んだのは、

> 『DNA でたどる日本人10万年の旅 多様なヒト・言語・文化はどこから来たのか』(崎谷満 昭和堂 2008年)

のみですが、これだけで「目から鱗」でした。

『日本人になった先祖たち DNAから解明するその多元的構造』の篠田謙一氏の講演は、先日、聴きました。


[No.600] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:   投稿日:2011/12/16(Fri) 10:32
[関連記事

Kenzaさん おはようございます。レスありがとうございます。

読書は近くの図書館で手当たりしだいの乱読です。図書館は冷暖房が完備しており、避暑・避寒にはとてもいい場所です(笑い)。

『DNA でたどる日本人10万年の旅』は、一般書というよりは私のような素人でも読める学術書とでもいうべき良書だと思います。副題のヒト・言語・文化と幅広く書かれた書は他に類がないようです。

篠田謙一さんにお会いしたことはないのですが、著書を通じてお世話になったことがあります。
4年ほど前、私自身のmtDNAの分析を米国のある研究所に依頼し、ハプログループ「M*(マクロM)」との結果を得ました。『日本人になった先祖たち』には詳しい系統樹が載っていますが、「M*」の位置が不明でしたので、篠田さんに手紙で教示をお願いしたところ、早速「M*ではなく、M7a」との返事をいただいたのです(手紙にはDNA分析データを付けました)。
講演会などで直接お礼を申しあげようと思っているのですが、いまだに実行しておりません。


[No.619] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:   投稿日:2011/12/17(Sat) 10:40
[関連記事

DeBugman さん、おはようございます。

> 4年ほど前、私自身のmtDNAの分析を米国のある研究所に依頼し、ハプログループ「M*(マクロM)」との結果を得ました。『日本人になった先祖たち』には詳しい系統樹が載っていますが、「M*」の位置が不明でしたので、篠田さんに手紙で教示をお願いしたところ、早速「M*ではなく、M7a」との返事をいただいたのです

講演会資料として、いろんなデータをいただきました。

M7a は、日本人全体では8%ですが、南に偏っていて、沖縄では25%にもなるのですね。

L0→L2→L3→M→M7→M7a の系統樹データもありました。


[No.646] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:   投稿日:2011/12/18(Sun) 16:14
[関連記事

Kenzaさん、こんにちは。

> M7a は、日本人全体では8%ですが、南に偏っていて、沖縄では25%にもなるのですね。

このあたりのことは『日本人になった先祖たち』に詳しい説明があります。サブグループ "M7a,b,c" の東シナ海を中心とした地理的分布、"M7a" の頻度が南高北低であることなどは、篠田さんの研究成果であると思います。
私は東北の出でして、遠い祖先は、2万数千年ほど前に当時陸地であった東シナ海で誕生し、沖縄列島から本土列島を北上して、東北に辿りついたのだと思っています。

つかぬことをお伺いしますが、講演会場は名古屋の「椙山女学園」だったのではないでしょうか? であれば、どうも二度とないような機会を逸したようです・・・実は母方の祖母(1893−1966)とその姉は、故郷の宮城を出て、「椙山女学園」(創設時の名称は知りません)で教育を受けました。いうまでもなく "M7a" は祖母由来のものですから、聴講していればゆかりの地で一族(笑い)の話を聴くことになったのでしたが。




[No.654] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:   投稿日:2011/12/19(Mon) 10:21
[関連記事

DeBugman さん、おはようございます。

> つかぬことをお伺いしますが、講演会場は名古屋の「椙山女学園」だったのではないでしょうか?

はい、仰るとおりです。中身の濃い講演でした。幸い、『DNA でたどる日本人10万年の旅』の
予備知識があったので、よく分かりました。

日本人は、列島を行ったり来たりしているのですね。私の先祖も江戸へ出て、その子が、また
養子として戻ってきています。


[No.670] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:   投稿日:2011/12/20(Tue) 13:31
[関連記事

Kenzaさん、こんにちは。

やはり「椙山女学園」でしたか。祖母姉妹は貧乏士族の娘でしたが、親戚を頼って名古屋で勉学の機会を得たのでした。いずれ同学園を訪れ、学生(生徒)名簿などに祖母の名を目にできればと思っています。お世話になりました。ありがとうございます。


[No.658] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:GRUE  投稿日:2011/12/19(Mon) 15:22
[関連記事

DeBugmanさん、Kenzaemonさん、みなさん、

> 『ミトコンドリアはどこからきたか 生命40億年を遡る』(黒岩常祥 NHKブックス 2000年)
> 『イヴの七人の娘たち』(B・サイクス 大野晶子 訳 ソニーマガジンズ 2001年)
> “The Journey of Man: Genetic Odyssey” Spencer Wells Princeton University Press 2002
> 『アダムの呪い』(B・サイクス 大野晶子 訳 ソニーマガジンズ 2004年)
> 『DNAが解き明かす日本人の系譜』(塩谷満 勉誠出版 2005年)
> 『Y染色体から見た日本人』(中堀豊 岩波書店 2005年)
> 『DNAから見た日本人』(斎藤成也 筑摩書房 2005年)
> 『アダムの旅 Y染色体がたどった大いなる旅路』(S・ウェルズ 和泉裕子訳 バジリコ 2007年)
> 『日本人になった先祖たち DNAから解明するその多元的構造』(篠田謙一 NHKブックス 2007年)
> 『ミトコンドリアが進化を決めた』(N・レーン 斉藤隆央 訳 みすず書房 2007年)
> 『DNA でたどる日本人10万年の旅 多様なヒト・言語・文化はどこから来たのか』(崎谷満 昭和堂 2008年)

さすがに沢山読んでおられますね。私も、メロウ倶楽部のサイトでの話題に触発され
て、この中の3,4冊は読みました。似たような名前なのでどれがどれだか忘れまし
た。もう一度図書館で借りてきて読んで見ます。

私も、ミトコンドリアで母性系、Y染色体で父性系の系譜をたどるやりかたは、民族や
個人の系譜をたどるのに画期的なツールになると思っています。しかし、評価が広が
らないのは何故なのかとの疑問を感じています。ご意見がおありですか?

それは、ともかく、日本(列島)はユーラシア大陸の東の端にあり(まさに極東)、
その結果でしょうか、色々なタイプを含んでいたのが面白いと思いました。


[No.663] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:   投稿日:2011/12/19(Mon) 23:39
[関連記事

みなさん、まいど。
>
> > 『ミトコンドリアはどこからきたか 生命40億年を遡る』(黒岩常祥 NHKブックス 2000年)
> > 『イヴの七人の娘たち』(B・サイクス 大野晶子 訳 ソニーマガジンズ 2001年)
> > “The Journey of Man: Genetic Odyssey” Spencer Wells Princeton University Press 2002
> > 『アダムの呪い』(B・サイクス 大野晶子 訳 ソニーマガジンズ 2004年)
> > 『DNAが解き明かす日本人の系譜』(塩谷満 勉誠出版 2005年)
> > 『Y染色体から見た日本人』(中堀豊 岩波書店 2005年)
> > 『DNAから見た日本人』(斎藤成也 筑摩書房 2005年)
> > 『アダムの旅 Y染色体がたどった大いなる旅路』(S・ウェルズ 和泉裕子訳 バジリコ 2007年)
> > 『日本人になった先祖たち DNAから解明するその多元的構造』(篠田謙一 NHKブックス 2007年)
> > 『ミトコンドリアが進化を決めた』(N・レーン 斉藤隆央 訳 みすず書房 2007年)
> > 『DNA でたどる日本人10万年の旅 多様なヒト・言語・文化はどこから来たのか』(崎谷満 昭和堂 2008年)
>
> さすがに沢山読んでおられますね。私も、メロウ倶楽部のサイトでの話題に触発され
> て、この中の3,4冊は読みました。似たような名前なのでどれがどれだか忘れまし
> た。もう一度図書館で借りてきて読んで見ます。
>
> 私も、ミトコンドリアで母性系、Y染色体で父性系の系譜をたどるやりかたは、民族や
> 個人の系譜をたどるのに画期的なツールになると思っています。しかし、評価が広が
> らないのは何故なのかとの疑問を感じています。ご意見がおありですか?
>
> それは、ともかく、日本(列島)はユーラシア大陸の東の端にあり(まさに極東)、
> その結果でしょうか、色々なタイプを含んでいたのが面白いと思いました。

 評価してもらうのに¥63、000程かかるので、そこまでしてルーツを探る人が
少ないのとちゃう?。朝鮮併合の頃に入って来た人は、しらべる気にもならへんかもしれへん。

                           Toshichan in Kyouto-fu


[No.684] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:GRUE  投稿日:2011/12/21(Wed) 10:21
[関連記事

Toshichan、おはようございます。

いよいよ登場ですね。お待ちしていました。この話題に出てこられないのは
変だがと思ってました。(笑)

>  評価してもらうのに¥63、000程かかるので、そこまでしてルーツを探る人が
> 少ないのとちゃう?。朝鮮併合の頃に入って来た人は、しらべる気にもならへんかもしれへん。

個人の場合には、そのような警戒感をお持ちの方もおられるかもしれませんね。
しかし、ほとんどの方は自分の出自を知りたい、ルーツを知りたいという思いの
方が強いのではないかと思います。お金を出して自分の遺伝子的ルーツをという
よりも、日本人(民族?)のルーツは?という関心は高いのではないでしょうか?


[No.712] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:   投稿日:2011/12/23(Fri) 00:26
[関連記事

 GRUEさん。みなさん、まいど。
>
> いよいよ登場ですね。お待ちしていました。この話題に出てこられないのは
> 変だがと思ってました。(笑)

 実は、この頃、本を、余り読んでいませんので、関係ないと、思い、見ていませんでした。
 すんません。m( _ )m

> >  評価してもらうのに¥63、000程かかるので、そこまでしてルーツを探る人が
> > 少ないのとちゃう?。朝鮮併合の頃に入って来た人は、しらべる気にもならへんかもしれへん。
>
> 個人の場合には、そのような警戒感をお持ちの方もおられるかもしれませんね。
> しかし、ほとんどの方は自分の出自を知りたい、ルーツを知りたいという思いの
> 方が強いのではないかと思います。お金を出して自分の遺伝子的ルーツをという
> よりも、日本人(民族?)のルーツは?という関心は高いのではないでしょうか?

 実は私も、¥6,300ならやってみようと思ったのですが定年退職者には、そこまで
必要が無いかもしれないと、思いやりませんでした。


DNA分析によるルーツ(祖先)調査はナショナルジオグラフィック協会によるジェノグラフィック・プロジェクト(英語)(日本語による案内)や(株)ローカスなどで可能である(有料)。

(株)ローカスのホームページをごらんください。宣伝が下手で、今はもっと、下がって
いるかも、しれません。

                           Toshichan in Kyouto-hu

 


[No.716] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:   投稿日:2011/12/23(Fri) 07:21
[関連記事

おはようございます。

"Family Tree"(米国)ですと、ミトコンドリア全塩基解析が3万円ぐらいです。


[No.718] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:GRUE  投稿日:2011/12/23(Fri) 08:54
[関連記事

Toshichan、おはようございます。

> (株)ローカスのホームページをごらんください。宣伝が下手で、今はもっと、下がって
> いるかも、しれません。

Googleで「ローカス」だけの検索で2番目に出てきます。25,000円みたい。5000件
受託記念で、今は22,500円とか。「DNAルーツ」という検査項目もありました。


[No.667] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:   投稿日:2011/12/20(Tue) 10:01
[関連記事

> 私も、ミトコンドリアで母性系、Y染色体で父性系の系譜をたどるやりかたは、民族や
> 個人の系譜をたどるのに画期的なツールになると思っています。しかし、評価が広が
> らないのは何故なのかとの疑問を感じています。ご意見がおありですか?

学会の縦割り組織のせいではないでしょうか。「権威」が評価しないと広がらない。
「権威」は、なんだかんだと理屈を付けて、ブレーキとなる。


[No.668] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:   投稿日:2011/12/20(Tue) 13:08
[関連記事

 みなさん、まいど。

> > 私も、ミトコンドリアで母性系、Y染色体で父性系の系譜をたどるやりかたは、民族や
> > 個人の系譜をたどるのに画期的なツールになると思っています。しかし、評価が広が
> > らないのは何故なのかとの疑問を感じています。ご意見がおありですか?
>
> 学会の縦割り組織のせいではないでしょうか。「権威」が評価しないと広がらない。
> 「権威」は、なんだかんだと理屈を付けて、ブレーキとなる。

 こういう、グラフも世界的に流布してまんねんけど、日本人の権威者があかんのでっかなあ。
 自分の、立場に固執するのんが好き?

http://www.scs.illinois.edu/~mcdonald/WorldHaplogroupsMaps.pdf


                           Toshichan in Kyouto-fu


[No.669] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:   投稿日:2011/12/20(Tue) 13:17
[関連記事

>  みなさん、まいど。

>  こういう、グラフも世界的に流布してまんねんけど、日本人の権威者があかんのでっかなあ。
>  自分の、立場に固執するのんが好き?
>
> http://www.scs.illinois.edu/~mcdonald/WorldHaplogroupsMaps.pdf


 念の為に追加すると、このグラフはコロンブスがアメリカ大陸を発見する前を
の状態を想定して描いてあるので、今の状態は、アメリカ大陸には使えそうに無い。

                             Toshichan in Kyouto-fu
>
>
>                            Toshichan in Kyouto-fu


[No.686] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:GRUE  投稿日:2011/12/21(Wed) 10:30
[関連記事

Toshichan

>  念の為に追加すると、このグラフはコロンブスがアメリカ大陸を発見する前を
> の状態を想定して描いてあるので、今の状態は、アメリカ大陸には使えそうに無い。

オーストラリア、ニュージーランドも違っているでしょうね。


[No.713] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:   投稿日:2011/12/23(Fri) 01:45
[関連記事

 GRUEさん。まいど。
>
> >  念の為に追加すると、このグラフはコロンブスがアメリカ大陸を発見する前を
> > の状態を想定して描いてあるので、今の状態は、アメリカ大陸には使えそうに無い。
>
> オーストラリア、ニュージーランドも違っているでしょうね。

 その通りだと思います。600年程たってまして、民族の移動が大きいですもんね。
 白人の系統が進出して、土着の遺伝子は減っているでしょう。
 白人優位の思想が、ヨーロッパに有りましたので、そうなってると思いますけど
白人の研究者は、あまり、言いたくないかも、しれませんね。

                           Toshichan in Kyouto-fu


[No.721] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:GRUE  投稿日:2011/12/23(Fri) 09:05
[関連記事

Toshichan、

>  白人優位の思想が、ヨーロッパに有りましたので、そうなってると思いますけど
> 白人の研究者は、あまり、言いたくないかも、しれませんね。

この21世紀の科学の1つとも言っていい「分子人類学」の研究結果からは、
ひとの種すなわち人種は1つになりますね(ネアンデルタール人などの種は
絶滅している。)そして、約6万年前にアフリカを出た種が、全世界に移動
して現在の人類(色々な遺伝子タイプ)を作っている。そして、肌の色が違
っていても、同じ型(タイプ)のものに属するものがあるので、肌色で優劣
を付けるのは全く意味がなくなってしまってますね。


[No.685] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:GRUE  投稿日:2011/12/21(Wed) 10:26
[関連記事

Kenzaemonさん、

> 学会の縦割り組織のせいではないでしょうか。「権威」が評価しないと広がらない。
> 「権威」は、なんだかんだと理屈を付けて、ブレーキとなる。

それはありそうですね。ただ、遺伝子工学はトレンドで、その具体的応用として
大変画期的なものとなる可能性が高い。ブームになっておかしくない分野ですの
にと思います。

2000年前の古代ロマンが多数あります。当時の人骨は多数発掘されています。
それを分析すれば、今までにない科学的な情報を適用できるはずなのに。


[No.671] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:   投稿日:2011/12/20(Tue) 16:12
[関連記事

GRUEさん、こんにんちは。

図書館には、篠田謙一『日本人になった先祖たち DNAから解明するその多元的構造』、崎谷満『DNA でたどる日本人10万年の旅 多様なヒト・言語・文化はどこから来たのか』があると思います。
前者は母系重点、後者は父系・母系で、いずれもおすすめです。


[No.687] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:GRUE  投稿日:2011/12/21(Wed) 10:33
[関連記事

DeBugmanさん、おはようございます。

> 図書館には、篠田謙一『日本人になった先祖たち DNAから解明するその多元的構造』、崎谷満『DNA でたどる日本人10万年の旅 多様なヒト・言語・文化はどこから来たのか』があると思います。
> 前者は母系重点、後者は父系・母系で、いずれもおすすめです。

おすすめ、ありがとうございます。
両方ともあって、題名からして魅力的なので読んだ可能性が大ですが、はっきり
しません。図書館には他にもありました。又、でかけて行って確認してきます。
詳しいことは忘れているので、又借りることになるでしょう。


[No.722] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:GRUE  投稿日:2011/12/23(Fri) 09:29
[関連記事

DeBugmanさん、おはようございます。

> しません。図書館には他にもありました。又、でかけて行って確認してきます。
> 詳しいことは忘れているので、又借りることになるでしょう。

と書いたのですが、早速行ってきました。
8冊あり全て借りてきました。で、DeBugmanさんが挙げられた7冊の中の3冊が
ありました。


『DNAが解き明かす日本人の系譜』(塩谷満 勉誠出版 2005年)
『アダムの旅 Y染色体がたどった大いなる旅路』(S・ウェルズ 和泉裕子訳 バジリコ 2007年)
『DNA でたどる日本人10万年の旅 多様なヒト・言語・文化はどこから来たのか』(崎谷満 昭和堂 2008年)

の3つです。ただ、お勧め2つの内の1つ、

『日本人になった先祖たち DNAから解明するその多元的構造』(篠田謙一 NHKブックス 2007年)

はありませんでした。

なお、

 『新日本人の起源 神話からDNA科学へ』(崎谷 満 勉誠出版 2009年9月)

という新刊がありました。これはお勧めになるかもしれません。この本は、母系の
ミトコンドリアDNAと父系のY染色体分析の両方の研究成果をベースにして書か
れているからです。(これについては別途ツリーを立てます。)

参考のために、残りの4つも挙げておきます。訳本が2つあります。

 『人類の足跡 10万年全史』(スティーブン・オッペンハイマー 仲村明子訳
   草思社 2007年)
 『旅する遺伝子』(スペンサーウェルズ 上原直子訳 英治出版 2008年)
 『日本人の起源 ここまで分かってきた』(産経新聞生命ビッグバン取材班
  産経新聞社 2009年5月)
 『アフリカで発生した人類が日本人になるまで』(溝口優司 ソフトバンク新書
  2011年6月)


 


[No.674] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:   投稿日:2011/12/20(Tue) 16:55
[関連記事

GRUEさん、みなさん、こんばんは。

>私も、ミトコンドリアで母性系、Y染色体で父性系の系譜をたどるやりかたは、民族や
>個人の系譜をたどるのに画期的なツールになると思っています。しかし、評価が広が
>らないのは何故なのかとの疑問を感じています。ご意見がおありですか?

学術の場では国際的な調査が進んでいると思います。もしかすると日本人については調査が進み過ぎて、他国の調査を待っている状態かもしれません(憶測)。
前出の篠田さんによれば朝鮮半島の人骨の出が少ないようです。縄文期・弥生期の半島との関係は最重要課題なのですが。

評価が広がらないことについて、
―欧米におけるミトコンドリアDNAに対する関心は『イヴの七人の娘たち』で一挙に高まったようです。この本は日本でも評判になり、テレビ各局などは競ってアジア各地の母系祖先の地を探訪する番組などを流しました。が、一時的なものでした。

欧州の状況はよく分かりませんが、米国では家系に対する関心が高いようです。祖先の故郷を訪ねてヨーロッパやアフリカに行く話はよく聞きます。祖先探しとは、自分探しであり、アイデンティテイを確立することです。多民族国家における個々にとって、民族的出自(祖先)は重要なことであると思います。

「系図買い」という言葉がありますから、日本で家系に対する関心が低いわけではありません。ですが、系図は身分や「家」などの社会的出自を示すところ大であり、DNAによる生物的系統という視点で祖先や一族を追求していきますと、差し障りがでてくることも考えられます。


[No.679] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:   投稿日:2011/12/20(Tue) 21:58
[関連記事

みなさん、まいど。
>
> >私も、ミトコンドリアで母性系、Y染色体で父性系の系譜をたどるやりかたは、民族や
> >個人の系譜をたどるのに画期的なツールになると思っています。しかし、評価が広が
> >らないのは何故なのかとの疑問を感じています。ご意見がおありですか?
>
> 学術の場では国際的な調査が進んでいると思います。もしかすると日本人については調査が進み過ぎて、他国の調査を待っている状態かもしれません(憶測)。
> 前出の篠田さんによれば朝鮮半島の人骨の出が少ないようです。縄文期・弥生期の半島との関係は最重要課題なのですが。

 朝鮮半島は、北から、来た人が、南で行き止まりですよって、朝鮮戦争と同じようなが、
ローラー戦争が多分、何回も、起こってまんねんで。

 日本人の40%を占めるD2の遠縁でチベット系のD1が数%残ってますけど、ローラー作戦で
減った結果なのかもしれまへんで。D1とCの系統が朝鮮半島でのローラー戦争の、生き残りでっせ。

 後は、揚子江流域と黄河流域からなだれ込んだ人が、朝鮮人の主流を占めてると思いまんねんわ。

 その点Y遺伝子の方が解り易く、女性側は複雑でんなあ。

>
> 評価が広がらないことについて、
> ―欧米におけるミトコンドリアDNAに対する関心は『イヴの七人の娘たち』で一挙に高まったようです。この本は日本でも評判になり、テレビ各局などは競ってアジア各地の母系祖先の地を探訪する番組などを流しました。が、一時的なものでした。
>
> 欧州の状況はよく分かりませんが、米国では家系に対する関心が高いようです。祖先の故郷を訪ねてヨーロッパやアフリカに行く話はよく聞きます。祖先探しとは、自分探しであり、アイデンティテイを確立することです。多民族国家における個々にとって、民族的出自(祖先)は重要なことであると思います。
>
> 「系図買い」という言葉がありますから、日本で家系に対する関心が低いわけではありません。ですが、系図は身分や「家」などの社会的出自を示すところ大であり、DNAによる生物的系統という視点で祖先や一族を追求していきますと、差し障りがでてくることも考えられます。

 この点は、万葉系の人と、それ以後に入ってきた、弥生以後の中国由来の人が
日本では拮抗してまっけど、この間で、揉めない様にもっていかなあかんし、
下手したら、政治問題になるかも。

 万世1系の天皇家のY遺伝子が、大問題ですなあ。(@o@; ;

Toshichan in Kyouto-fu


[No.688] Re: ミトコンドリア・イヴ(2) 投稿者:GRUE  投稿日:2011/12/21(Wed) 10:54
[関連記事

DeBogmanさん、

> 学術の場では国際的な調査が進んでいると思います。もしかすると日本人については調査が進み過ぎて、他国の調査を待っている状態かもしれません(憶測)。

そうなんですか。

> 前出の篠田さんによれば朝鮮半島の人骨の出が少ないようです。縄文期・弥生期の半島との関係は最重要課題なのですが。

その通りですね。それと、日本の古代国家建設の時期(2,3世紀)の研究も
重要課題ですね。 中国や朝鮮半島の歴史からして、私は予想以上に日本は進んで
いたのではないかと推察するのですが。

> 欧州の状況はよく分かりませんが、米国では家系に対する関心が高いようです。祖先の故郷を訪ねてヨーロッパやアフリカに行く話はよく聞きます。祖先探しとは、自分探しであり、アイデンティテイを確立することです。多民族国家における個々にとって、民族的出自(祖先)は重要なことであると思います。

「メロウ談話室」にマーチャンのオーストラリヤのシニアネットの総会に参加され
た報告、
http://www.mellow-club.org/cgibin/free_bbs/11-danwasitu/wforum.cgi?no=1830&reno=1816&oya=1816&mode=msgview

ありますが、ここでもルーツ探しが重要な話題のようです。

> 「系図買い」という言葉がありますから、日本で家系に対する関心が低いわけではありません。ですが、系図は身分や「家」などの社会的出自を示すところ大であり、DNAによる生物的系統という視点で祖先や一族を追求していきますと、差し障りがでてくることも考えられます。

確かに。しかし、最近のこと、個人のことではなく、日本人(民族?)の出自という
1000年、2000年を振り返る大きなテーマですから、正面から取り組んで欲し
い気がします。文化や言語は絶対的な尺度ではないので、遺伝子のような確実なもの
で民族の歴史を見直す視点をもっと取り入れて欲しいものです。