[No.674]
Re: ミトコンドリア・イヴ(2)
投稿者:
投稿日:2011/12/20(Tue) 16:55
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GRUEさん、みなさん、こんばんは。
>私も、ミトコンドリアで母性系、Y染色体で父性系の系譜をたどるやりかたは、民族や
>個人の系譜をたどるのに画期的なツールになると思っています。しかし、評価が広が
>らないのは何故なのかとの疑問を感じています。ご意見がおありですか?
学術の場では国際的な調査が進んでいると思います。もしかすると日本人については調査が進み過ぎて、他国の調査を待っている状態かもしれません(憶測)。
前出の篠田さんによれば朝鮮半島の人骨の出が少ないようです。縄文期・弥生期の半島との関係は最重要課題なのですが。
評価が広がらないことについて、
―欧米におけるミトコンドリアDNAに対する関心は『イヴの七人の娘たち』で一挙に高まったようです。この本は日本でも評判になり、テレビ各局などは競ってアジア各地の母系祖先の地を探訪する番組などを流しました。が、一時的なものでした。
欧州の状況はよく分かりませんが、米国では家系に対する関心が高いようです。祖先の故郷を訪ねてヨーロッパやアフリカに行く話はよく聞きます。祖先探しとは、自分探しであり、アイデンティテイを確立することです。多民族国家における個々にとって、民族的出自(祖先)は重要なことであると思います。
「系図買い」という言葉がありますから、日本で家系に対する関心が低いわけではありません。ですが、系図は身分や「家」などの社会的出自を示すところ大であり、DNAによる生物的系統という視点で祖先や一族を追求していきますと、差し障りがでてくることも考えられます。