[No.441]
大鏡
投稿者:男爵
投稿日:2011/12/05(Mon) 15:59
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文徳天皇即位(850年)から後一条天皇の万寿2年(1025年)に至るまで14代176年間の宮廷の歴史を、藤原北家とくに道長の栄華を軸にして
大宅世継(190歳)と夏山繁樹(180歳)という長生きな二人の老人が雲林院の菩提講で語り合い、そばで聞いていた若侍がチャチャを入れるという
当時としてもナウイ対話形式で書かれている。
司馬遷の史記にならい
人物の伝記を連ねて歴史を述べるという紀伝体で書かれている。
藤原道長は
父の兼家が摂政になり権力を握るとそこそこに栄達するが
五男であれば、道隆、道兼という有力な兄がいたたのでさほど目立たない存在だった。しかし、兼家の死後に摂関となった道隆が大酒で、道兼が伝染病により相次いで病没。それから、道隆の嫡子伊周(これちか)との政争に勝って左大臣として政権を掌握した。
一条天皇に中宮定子(道隆の娘)がいたのに
権力を握った道長は一条天皇に長女の彰子を入内させ中宮とさせた。
定子と彰子との対決は、清少納言と紫式部の対決を呼ぶことになる。
しかし
彰子は自分の子が次期天皇になることは希望しなかったという。
道長が強引にことをすすめたらしい。