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[No.450] 放浪記 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/05(Mon) 22:00
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林芙美子の自伝的小説。

「私は宿命的な放浪者である。私は古里を持たない…したがって旅が古里であった」との出だしで始まる。

行商人だった両親に連れられ全国各地を旅する。

尾道の女学校で文才を認められる。
尾道出身の大学生と東京で同棲するが結局結婚できず。
(この男は彼女の小説出版の時に援助したらしい)

彼女は、夜店商人、セルロイド女工、カフエの女給などの職を転々とする。
書くことに疲れ、海を見たくなり、列車で長野を越えて直江津まで行く。
そこで「継続だんご」なるだんごのネーミングが品がないと軽蔑しながら
甘いだんごを食べて元気を出し、自殺することを中止して東京に帰る。
  この継続だんご店は放浪記の関係文章を今も宣伝に使っている。

森光子の芝居が有名である。
あれは若いころの菊田一夫がサトウハチローのところにみんなで集まって青春時代をすごしたとき
ときおり女給をしていた林芙美子が一升瓶を抱えてころがりこんできたので
昔からの仲間という意識で戯曲を書いたのである。

あの芝居のように、詩人との同棲は男が乱暴するので林芙美子は不幸であったが
そのあとに一緒になった画家は温厚な男で、この男と暮らすようになってから
彼女は心に落ち着きと安らぎを得て、小説も成功するようになったのである。
  それが夫の手塚緑敏である。彼女も夫を大切にした。


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