[No.1035]
お風呂場・脱出記 1
投稿者:マーチャン
投稿日:2015/12/12(Sat) 09:26
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9時45分、一日の仕事をどうにか終えてオフロに入って寝る―――、
一日で一番幸せな時間帯です。そうお思いになりません?
さて、お風呂で十分温まり、さ出てパジャマに着替えようと、浴室から「洗面所・洗濯場・脱衣場を兼ねた小部屋」に行こうとしてドアの取っ手を回しました。
ところが取っ手が空回りしてしまうのです。そこでチョット力を入れて回しましたら、取っ手が「ポロッ」とは下に落ちてしまいました。拾い上げてよくみますと、内側のプラスティクの部品が「ポロポロ」の状態なのです。いわゆる経年劣化ですね。
その時点では「まあいいわ。一人暮らしだからお風呂に鍵なんてかからなくても平気」と思っていました。
しかし、このとき、ドアが「外側から鍵を掛けられた状態」になっていたのです。
引っ張っても、叩いても、全くドアが開きません。
こうなっては「永遠にお風呂から出られない」、明日になっても出られる可能性はゼロ。
そうはいっても、お風呂場での服装は、王様も乞食も一緒、生まれた時のままです。
ちょっと恥ずかしいけれど致し方ないと、ドアを叩き(文字通り「ドアドン」です)、大声で叫びました。
そうです、あらん限りのチカラで、ドアを叩き、声を限りに叫んだのです。
「助けてくださーい」「助けて」「誰か来て」―――。
4−50分、虚しい努力を続けているうちにヘトヘトになりました。
コンクリート長屋は防音状態はいいのですが、こういうときは困ります。
ここで、作業を中止して、改めて作戦の変更を考えました。
これは、長期化しそう。最低でも今晩じゅう幽閉される覚悟が必要。
そこで、ここで使える「資源」を探しました。
外部との連絡手段は皆無。スマホもガラケーも非常ボタンも何もありません。
次に、何時になるかわからないけれど、無事救出されるまで元気でいるための対策を考えました。
寒さ対策は問題なし。何しろ風呂場です、「風呂沸かし操作パネル」はありますから「追い焚き」なども可能。
次に「大声で叫び続けていると喉がカラカラになります。
長時間、重労働を続けることになるので、脱水状態になるのが心配。
幸い、シャワーがありますから水分は確保できます。コップはなかったので洗面器で水を飲むことにしました。
最後の手段は「ドアにはまっているガラス」をぶち破って脱出することです。
「ガラス破り」を避けたかったのは、唯一の持病の不整脈のために「血液抗凝固薬」を飲んでいますので、万一、ガラスでどこか切ったりするとややこしいことになるのです。
とくに着衣なしでしかも浴室では皮膚は切れやすい、と思っていたのです。