行軍将棋 不虻
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行軍将棋 不虻 (編集者, 2010/12/8 9:46)
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投稿日時 2010/12/8 9:46
編集者
居住地: メロウ倶楽部
投稿数: 4298
はじめに
スタッフより
この投稿は、メロウ倶楽部の公開サイト「大正の部屋」への
投稿(2008/01/16)を、投稿者のご承諾を得て転載するものです。
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私の子供の頃、「行軍将棋」というものがありました。一箱30銭か50銭くらいのもので、箱の中に赤と黄色の駒がそれぞれ20枚ぐらいと紙の図面(謂わば将棋盤)が一枚入っていました。
駒には軍旗と書いた駒が一枚、大将以下少尉までの駒や工兵、砲兵、騎兵などと書いた駒、或いはタンク(戦車のこと)や地雷の駒などがありました。そして将棋盤の方は、赤軍と黄軍に別れ、それぞれ一番奥の中央に軍旗を据え、それを地雷やタンクや兵隊で守っています。両軍の接触する通路は3本ありました。
このゲームは赤軍、黄軍、審判の3人で遊びます。軍旗の他は駒を伏せてそれぞれ考えて盤上に配置します。地雷は後方3段目以下にしか配置出来ませんでした。駒の配置が決まるといよいよ交戦です。地雷は動かせませんが、その他の駒を動かして、敵の駒とぶつかると審判が両軍に見えないように駒を見て、勝った駒を残し、負けた駒を除去します。各駒の勝ち負けは、例えば、大将以下の将校は位が上の方が勝ち、大将でもタンクや地雷にぶつかると負けになります。地雷は工兵に負け、タンクは砲兵に負け、工兵や砲兵は将校には負けと言った調子です。そして最後に敵の軍旗を奪取した方が勝ちとなりました。
こうして遊ぶのですが、その内飽きてきたり、3人、人数が揃わなくなったりすると、今度は溜めてあった古い駒を集めて、人のいない部屋へ行って、一人おで赤軍と黄軍を適当に散会させ、座布団を山に見立てたりして、いろいろな戦闘場面を想像して遊んだりしました。まさに軍国主義の子供でした。
この行軍将棋、大阪出身の友人に訊いてみたら、知らないと言います。関東地方だけの遊びだったのでしょうか?