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コンニャクてんまり

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2006/4/30 13:10
  新米   投稿数: 1
 戦時中国民学校2年生だったと思いますが「コンニャクてんまり」と言うのがありました。南洋からのゴムが輸入されなくなり物資不足から子供の前からゴムまりが消えていって、代用ゴムまりとして配給のあったのがコンニャクてんまりです。
 材料が何だったのか知りませんでしたが、40人の一クラスに3個の割り当てです。当たる確率なんて先ずなく初めから諦《あきら》めていました。
 
 どこから手に入れてくれたのか我が家にコンニャクてんまりが来ました。うれしくて毎日学校に持って行って友人と代わりばんこに使って遊んでいました。
 4,5日して真っ黒になった手鞠《てまり》を洗い場できれいに洗っていたら、だんだんとぬるぬるしてきました。なかなか乾かなくてやっと乾いてきたら空気が抜けたようになって弾《はず》んでくれないのです。配給で当たった友人達の手鞠もフニャフニャになって10センチも弾みません。折角《せっかく》買ってくれた母に悪くてしばらく隠していました。
 色々なものが代用品に替わっていきました。そのころからです代用食と言う言葉を耳にするようになったのは。戦中戦後まだ代用食にありつける人は幸せな人たちでしたね。
我が家は「出征兵士の家」《=家族に戦地にいっている兵隊さんがいる家》でなかったので代用食にも事欠く生活でした。今の飽食《ほうしょく》の時代が恐ろしくさえあります。

                            都

註 コンニャク・ボールとは、コンニャクを乾かしてスルメのようにした皮膜をボール状にして空気を入れて作られたボールだそうです。ちょっとでも水につかると、ヌルヌルになり、穴があいてしぼんでしまう代物であったとか。また、バットで強打すると、すぐパンクしたそうです。
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