> 五木寛之の旅の考え方のヒントがいろいろ書かれてある。 > 内容は広く面白いので何度かにわけて記載する。
五木寛之は鞄にこだわっている。 バッグマニアと言われるぐらいバッグには関心がある。 よく男性雑誌などでとりあげられている定評のあるバッグは 彼に言わせると大体は宣伝だと思って間違いない。 買って使ってみて「何、これは」と思うようなことが九割はあるという。 宣伝されなくても自分で使ってみて便利だと思うのがよい。 彼が三年間ずっと使っているのは 壊れもしないし、ポケットがいろいろ中にも外にも付いていて便利なものだ。 飛行機内に持ち込むことの許される大きさのバッグを持っていくのが 五木寛之の基本であるという。 飛行機に荷物を預けるときでも、ほんとうに大事な、それがなければやっていけないものは手荷物にすべきだ。 荷物を預けて出てこなかったという例が海外旅行では必ずあるからである。
キャリー(取っ手)が付いたバッグにしても、ソフトバッグにキャリーと、そこにキャスターの付いたものが便利である。 ソフトバッグの場合は布度が伸びたり縮んだりするから、その気になって詰め込むといくらでも入る。
五木寛之は、やわらかいバッグの中に、ファイルケースなどのハードケースを入れて自分流の仕分けに使っている。
タクシーに乗るときは 道を引っ張ってきたバッグを座席の上にのせることを運転手は非常に嫌う。 客席の白いシーツが汚れることを心配しているのだ。 必ず後ろのトランクに入れよう。そうでなければ自分の膝の上にのせる。 海外で日本人旅行客のもっとも嫌われがちな点に、食事などのときに椅子の上にバッグを置くことである。 小さなハンドバッグなら別だが、バッグは床の上に置かなければいけない。
駅のホームなどでも自分の座った隣の椅子の上にバッグを置く人がいるが、そばで立っている人に対してマナー違反である。下に置くか、膝の上にのせるべきだろう。
マフラー、雨具、防止で体温調節をする。 夏の東南アジアでは冷房の効きすぎで体に悪い影響を与える。 折りたたみのレインコートなどを持っていくと便利だ。
旅行にはガムテープを持っていって、冷房が効きすぎるときは 冷房の吹き出し口に自分でガムテープを貼って、冷房を止めるという。
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