若い方々へ
4月、船出のシーズンです。進学、入社―――など様々な船出があります。しかし、乗りだす海は、逆風で波も荒いと思います。なかには、乗船する船が見つからず、やむなく港で待機しておられる方もあると思います。
そんなとき、一冊の本が勇気を与えてくれるかもしれません。
シニアのみなさまへ
子どもの時、若い時に読んだ一冊の本が、その後の人生に大きな影響を与えた・・・そんな一冊をぜひご紹介ください。ジャンルは問いません。漫画本などでも結構です。
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[No.11]
Re: 「チボー家の人々」
投稿者:
投稿日:2010/04/02(Fri) 21:11
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画像サイズ: 400×265 (26kB)私も書きたいと思っていました。
故山内夫人がお袋と高女の同級で、私も山内さんが住んでいた江戸川同潤会アパートへは良く行きました。(写真)
狭いので2つ使っておられたようです。
随筆で入院中も寝る時以外は背広を着ておられた由、読みました。
[No.10]
愛と死
投稿者:
投稿日:2010/04/02(Fri) 07:24
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間もなく旅行するので、しばらく書き込みから遠ざかるかもしれないから
もう一つだけ書いておきます。
武者小路実篤「愛と死」
これは、同じ作者の「友情」の続編のようなもの。
「友情」では失恋した悲しい主人公だったが
この「愛と死」では健康で好ましい女性から、しっかり愛を受け止められる。
二人の将来をより確かなものにするため主人公は洋行をして
まもなく日本に帰るという船中で
丈夫なはずの恋人がスペイン風邪で急死したことを知る。
またもしてもかわいそうな主人公となるのだが、読んでいるとなぜか元気になる小説。
パンデミックについては書きたいこともあるのだが、そうすると
話は別の方に発展するからやめておきます。
[No.9]
友情
投稿者:
投稿日:2010/04/02(Fri) 07:15
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武者小路実篤「友情」
主人公の恋愛は、友情に助けられたかと思うと
結局その恋は実らず、送られたデスマスクを怒って床にたたきつける。
友情はこうあるべきもの。若者に未来はある。
なにやら漱石の「こころ」を乗り越えるような小説でした。
気に入った言葉
「自分はここではホイットマンの真似して、
失恋するのも万歳、
結婚する者も万歳と云っておこう」
[No.8]
「チボー家の人々」
投稿者:
投稿日:2010/04/01(Thu) 23:09
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大学生の頃だと思う。ロジェ・マルタン・デュ・ガールという長い名前のフランス人作家の「チボー家の人々」が、白水社から刊行されたのは。
当時としてはかなり長い7巻本だった。山内義雄氏の名訳だった。いまでは筋書きなど粗方忘れたが、当時はたいへん感動したものだ。
その後再刊されていないだろうから、いま若い人が読むのは無理かもしれない。どうかして再版してもらえればいいが…。デュ・ガールはこの「チボー家」の第7部で、ノーベル賞を取った。
いまでもその内の分冊のタイトル「ラソレリーナ」「美しい季節」などの文字にであうと、とても懐かしい思いがする。
いまネットでみると、あの名訳者、しかも、アテネ・フランセの先生まで勤めた山内氏が、晩年の70歳だかになって、初めてフランスの土を踏んだというのは正にオドロキだった。(@_@;)
[No.7]
Re: こころ
投稿者:男爵
投稿日:2010/04/01(Thu) 18:43
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希望さん、みなさん こんばんは
> でも、昭和生まれの私には 「明治は終わった」という気持ちから
> 主人公がとった最後の行動はどうしても理解できませんでした。
おそらく
明治になって文明開化から西欧の仲間入りにやっと成功した一生懸命の時代があった
そういう認識を天皇から庶民までが、共通認識していたこということがあったのではないでしょうか。
いまから20年あまり前に
年号が変わり
1989(平成元)年2月9日に手塚治虫が亡くなり
つづいて
1989(平成元)年6月24日に美空ひばりが亡くなったとき
私の昭和が終わったと思いました。
[No.6]
Re: こころ
投稿者:希望
投稿日:2010/04/01(Thu) 16:49
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男爵さん、みなさん
夏目漱石「こころ」は、高校の教科書にその一部が載ってましたので
何回も読み、主人公の生き方・気持など 授業で討論した記憶があります。
> 鴎外と同じように
> 明治は終わったという感慨のもとに書かれた小説。
でも、昭和生まれの私には 「明治は終わった」という気持ちから
主人公がとった最後の行動はどうしても理解できませんでした。
その後の人生に大きな影響を与えたとは思いませんが
還暦を過ぎた今でも、心に残っている小説です。
もう一度読み直してみたくなりました
[No.5]
こころ
投稿者:男爵
投稿日:2010/04/01(Thu) 12:14
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夏目漱石「こころ」もお勧めです。
鴎外と同じように
明治は終わったという感慨のもとに書かれた小説。
人間は究極の場面では、やはり人を裏切ってしまうものである。
人の裏切りにあって怒っていた主人公が、気がついてみたら自分も友を裏切っていた。
先生の秘密、なにやら推理小説的な書き方なので
それが気になって読むこともありそうです。
(罪と罰も推理小説的に読む人もいそうです。まあ一種の倒叙ものですが)
[No.4]
出家とその弟子
投稿者:男爵
投稿日:2010/04/01(Thu) 12:07
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私が薦める本といったら
まずこれですね。
倉田百三が若いとき、病気であと残りのないであろう命を意識して書いたから
とても迫力がある。
浄土真宗をはじめた親鸞とその弟子唯円との物語を描いた戯曲です。
人生いかに生きるべきか、それをまじめに考える本です。
山に登って修行しようとする自分を追ってくる女性を追い返すとき
その女性が「女は救われないのですか」と悲鳴を上げるのが心に残っています。
あの五木寛之もすすめたが、はたして今売られているだろうかと思ったそうです。
大丈夫、毎年買う人が多いそうです。
[No.3]
自由と規律
投稿者:
投稿日:2010/04/01(Thu) 09:01
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自由と規律―イギリスの学校生活 (岩波新書) 販売中です
書かれている内容は、戦前の話であり、出版されたのは戦後間もない1949年です。
占領下の日本の小学4年だった私は、戦後まもなく、校歌のなかの「忠孝進取」という部分が
校長さんの手で「自由民主」と書き換えられていたのを見て、いささかあっけにとられました。
クラスメイトのなかに「なんでも自由やったら、隣の子の弁当取り上げて食うのも自由と違うか」という子もいました。
この本の中には、そういう我々の疑問に答えるカギがあったと、当時の私には思えました。
もう一つ、お相撲で問題が起きたときに必ず出てくる「品格」の問題。
あの「品格」も、日本独特のものではなく、西洋にもあるのだな、
「武士道」とは少し違うけれど西洋にも「スポーツマンシップ」というものがあるということも
戦争中に育ち、外国、とりわけ西洋の事情に疎い世代に属する私に深い感銘を与えてくれました。
高校生くらいになって、読み返してみますと、このお話は、
あくまで「一部の特権階級」のみが享受していたエリート教育についてのことであり
英国国民のだれもが、この素晴らしい教育の恩恵に浴していたわけではない、
ここに出てくるパブリックスクールは、全寮制で、しかも両親の住む都会から離れたところにあったので
「ひどいイジメ」などの温床になっていた。
卒業生の多くは「子供といえども一人の人格として扱う」教育をうけていたのに、
植民地の人たちなどの人格は無視しがちであったなどなど、
いろいろ批判するようになりました。
さらに大人になってから、もう一度読み返してみますと
この本は著者の池田 潔さんが「英国のパブリックスクール」に舞台を借りて
当時の日本人へ発信したメッセージとして受けとればいいのだな、
祖国の若者への熱い思いが、池田 潔さんに、この本を書かせたのだな
と思うようになりました。
この本は「若い人達にすすめる本」のなかに必ず出てきます。
やはり、いろいろ批判はあるものの「自由」について、考える際に、
読んでおくべき本だからだと思います。
若い皆さんにおすすめします。
[No.1]
どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
投稿者:
投稿日:2010/03/31(Wed) 20:48
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若い方々へ
4月、船出のシーズンです。進学、入社―――など様々な船出があります。
しかし、乗りだす海は、逆風で波も荒いと思います。
なかには、乗船する船が見つからず、やむなく港で待機しておられる方もあると思います。
そんなとき、一冊の本が勇気を与えてくれるかもしれません。
いまは、大変な時代です。しかし、歴史上何度も大変な時代はあったと思います。
戦争中もそうでした。「多分、生きて二度と再び故国に帰ってくることはないだろう」
と思いながら戦地へ旅立っていった当時(祖父の時代)の若い人たちも
僅かな私物とともに背嚢(リュックサック)のなかに「文庫本」を入れていた、
そして、その「一冊の本」を宝物のように大切にしていた
という話を聞きました。
この掲示板の書き込みのなかから「これを読んでみようかな」という本が見つかればいいですね。
また、もしお読みいただいた感想を、ここに投稿していただければ幸いです。
シニアのみなさまへ
子どもの時、若い時に読んだ一冊の本が、その後の人生に大きな影響を与えた
・・・そんな一冊をぜひご紹介ください。ジャンルは問いません。
講談本、漫画本などでも結構です。
どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
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