若ものに読んでほしい「この一冊」 

(期間:2010.4.1 - 2010.5.31)

若い方々へ
 4月、船出のシーズンです。進学、入社―――など様々な船出があります。しかし、乗りだす海は、逆風で波も荒いと思います。なかには、乗船する船が見つからず、やむなく港で待機しておられる方もあると思います。
 そんなとき、一冊の本が勇気を与えてくれるかもしれません。

シニアのみなさまへ
 子どもの時、若い時に読んだ一冊の本が、その後の人生に大きな影響を与えた・・・そんな一冊をぜひご紹介ください。ジャンルは問いません。漫画本などでも結構です。


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  • [No.55] Re: どうか『米原万里』を読んでください! 投稿者:   投稿日:2010/04/25(Sun) 01:13
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      桐子さん、こんにちは。若者の部屋へようこそ!きのうは孫らが来て1日、多忙でした。(^_-)-☆

    >私は伸さんショックで、ぼんやりと暮らしていますが、「米原万里」
    の名前に惹かれてお邪魔します。

    万里の名前に惹かれてと仰いますが、なぜ万里かお分かりですか?たぶんご存じとは思いますが、父親が誰にでも覚えやすいようにとの親心で万里の長城にちなんでつけたそうですよ。

    >どんな有名作家の作品でも、大方は1,2冊よんで、もういいやとなる
    場合が多いのですが、米原万里の場合は全作品を楽しめそうだと直感
    しました。

     万里党が1人増え大変嬉しく思っております。万里の肩書きをかぞえてみたら随分ある紋ですね。まず大学時代は民族舞踊研究会座長、旅行会社添乗員、同時通訳者(ロシア語通訳協会会長)、NHKロシア語講座講師、日本ペンクラブ常務理事、エッセイスト(講談社エッセイスト賞、大宅壮一ノンフィクション賞)、作家(読売文学賞、ドゥマゴ文学賞)、翻訳家(カトー・ロンブ「わたしの外国語学習法」井上ひさし著「父と暮らせば」のロシア語訳。)、発明家(119の発明をした由。詳しくは万里著「発明マニア」参照。)

     そのほか、付け加えるとすれば、シモネタ製作者か。(^_-)-☆(-_-;)

    >定年退職をして、さて自由時間を作れそうだから、街の図書館に通ったり
    メッポウ気に入った作品は自分で買ったりして・・・と考えていた矢先、
    彼女は逝ってしまいました。
    >それから、私自身、滅入るような雑事に振り回されて、「嘘つきアーニャ」
    止まりになっております。

     アーニャで思うのは同じ共産党員でも、二つのゼンゼン正反対の階級から成り立っているっとこと。つまり万里のお父さんのような清貧型とアーニャのお父さんのような特権型。北朝鮮などは特権型に属すると思う。

     1995年、万里は時間がとれたので、ルーマニアはブカレストにアーニャの実家を訪問することになるわけですが、この家がスゴイのです。屋敷は何人もの軍服が警備し、敷地にはテニスコートが三面あるという。建物は三階建てで東西七メートル、南北十八メートルの部屋(家ではなく一部屋の大きさですぞ)に、マルクス主義関係の本がギッシリ、とは何たる矛盾!お手伝いの入れてくれるコーヒーの器がざっと見たところ銀座でかるく60万はするという代物。

     これは労働者の党の幹部の生活です。(@_@;)

    >この度、紋次郎さんに嗾けられ、彼女への思慕の想いが再燃しました。

     娘だけでなく、万里のお母さんもまたスゴイのです。政治家としても、1964年、日本婦人団体連合会国際部長に就任しています。そのため海外へ行く機会が多く、世界各地を歩き、訪問した国は全部で80ヶ国を上回るそうです。

     さらに60歳になった1983年には、フランスはモンペリエ大学などに単身留学。帰国した86年には、フランス語の塾を始めたよし。またフランス語の翻訳出版まで手がけたそうで。この留学も誰の手も借りずたった一人ですべてやったというからオドロキです。                    


    [No.53] Re: どうか『米原万里』を読んでください! 投稿者:   投稿日:2010/04/24(Sat) 15:14
    [関連記事URL:http://homepage3.nifty.com/kiriko/

    唐辛子 紋次郎さん、こんにちは。

    私は伸さんショックで、ぼんやりと暮らしていますが、「米原万里」
    の名前に惹かれてお邪魔します。

    2002年度第33回大宅壮一ノンフィクション賞受賞の「嘘つきアーニャの
    真っ赤な真実」を読んだ時、やっと気の合う作家を見つけたと、とても
    嬉しく感じたものです。

    どんな有名作家の作品でも、大方は1,2冊よんで、もういいやとなる
    場合が多いのですが、米原万里の場合は全作品を楽しめそうだと直感
    しました。

    定年退職をして、さて自由時間を作れそうだから、街の図書館に通ったり
    メッポウ気に入った作品は自分で買ったりして・・・と考えていた矢先、
    彼女は逝ってしまいました。

    それから、私自身、滅入るような雑事に振り回されて、「嘘つきアーニャ」
    止まりになっております。

    この度、紋次郎さんに嗾けられ、彼女への思慕の想いが再燃しました。

              ☆

    井上ひさしさんも「ひょっこりひょうたん島」以来のフアンです。
    かれも稀有な才能に恵まれた作家でしたね。

    お母上が「日本のシェックスピア」だと息子自慢をなさってもいて、
    そうかも知れないな・・・と同感したのもです。

    ひさしさんの離婚騒動は派手に報道されましたから、鮮明に記憶して
    おります。

    再婚なさって、1番落ち着ける環境を見つけられたのだと、納得
    させられました。

    義姉弟お2人とも、もういらっしゃらない。

    私もあまり認知症が進行しないうちに、「米原万里」作品集を
    楽しんでみるつもりです。

                        桐子


    [No.52] Re: 青い鳥 投稿者:   投稿日:2010/04/24(Sat) 10:30
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     Baronさん、みなさん、今日は、(^_-)-☆

    > たいていの人は子どもの時に読んだ本
    > でも、また読んでいない若い人がいるかもしれない。

      あっしも子供のころに読んだ記憶があります。 

     メーテルリンクと云う人は、ヘント生まれのベルギー人ですね。作品はすべてフランス語で書いているようすが、ドイツ語も堪能だったらしくノヴァーリスを訳しただけでなくノヴァーリスとドイツ浪漫派の紹介をしていますね。英語でもシェイクスピア(マクベス)を訳したり、またフラマン語の作品を翻訳したりするところなんかは、いかにもベルギー人らしいですね。

     命日は5月5日だとか。ウィキペディアによれば、彼はナツィスには反対の立場だったため、ドイツとに日本には、版権を渡すなと遺言したとか。

     むかし「青い鳥」のパロディーで、ジロジロとミテルが主人公と云うのがあったはずですが、どうしてもそれ以上は思い出せない。(-_-;)それより青い鳥といえば日産の「ブルバード」の方が有名ですかね。

     彼の代表作ともいうべき「青い鳥」が世界ブランドになったのについては、これをマスクヴァの舞台に乗せたスタニスラフスキの存在が見逃せませんね。

     しかし、メーテルリンクはノーベル文学賞を貰って、伯爵(count)にまで上り詰めたけれども、一度は盗作事件にかかわったこともあるようで…。


    [No.51] 青い鳥 投稿者:男爵  投稿日:2010/04/24(Sat) 07:37
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    たいていの人は子どもの時に読んだ本
    でも、また読んでいない若い人がいるかもしれない。

    私は昨日読み直してみた。
    チルチルが魔法使いのおばあさんに帽子をかぶせてもらい、帽子についたダイヤモンドを回すと
    犬のチロや猫のチレットと話をすることができる。
    光に連れられて、いろんなところに行って幸福の青い鳥を探すチルチルとミチル。

    森の中で、二人は人間に痛めつけられた森の木たちに復讐される。
    そのとき、巧みにうらぎった猫と、二人に忠実だった犬。
    もしかすると作者は猫より犬好きだったのかもしれない。犬は正義の味方で、猫はどこかネズミ男に似た行動だった。

    最後の場面で
    チルチルが言う言葉「青い鳥は何でも食べる。ムギでも、パンでも、トウモロコシでも、セミでも」
    これを読んで、なんとなく舞台は北欧の話だと思っていた私は
    おや、セミがいるんだろうかと思いました。

    作者メーテルリンクはベルギー生まれ。
    これは劇物語で、舞台に登場する人物の衣裳は、グリム童話とペーロー童話に出てくる人たちの衣裳に準じると書いてあるのを見れば、フランスやドイツが舞台なのだろうか。
    セミはフランスにはいるが、ドイツにはあまりいないようだ。
    ドイツ人にセミのことを聞いても、言葉は知っていても見たことはないと答える人が多い。
    ヘッセの小説の中にはセミは出てくるのだが。


    [No.50] 「千一夜物語」 投稿者:   投稿日:2010/04/23(Fri) 13:45
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    「千一夜」はイタリアの「デカメロン」と同じように枠物語として有名だ。なことはまあ、どうでもいいのだろうが、子供のころ読んで大変面白かったので、大人になってから、ほんとの「千一夜」に挑戦した。

    大学生の頃、ちょうど結核にかかり学校を休んだので療養中の時間を利用して読むことにした。岩波文庫の「千一夜物語」はたしか全26巻だったと思う。読了するにはかなりの意気込みが必要だった。訳者は豊島与志雄/渡辺一夫/佐藤正彰/岡部正孝という錚々たるメンバー。名訳だったと思う。

     千一夜には、この仏蘭西語からのマリュドリュス版と英語からのバートン版(大場正史の個人訳)があった。その後、アラビヤ語の原典から訳したもの(前嶋信次訳。全訳がなる前に訳者死亡のため途中まで)が現れたらしいが、そう同じものを読むことはないので、一つ読めば十分だと思う。しかし、今ならちょくせつ原典訳に接するのがいいのかもしれない。

     全部を読むのは大変と云う向きには、大場正史著の抜粋版「アラビアンナイト物語」がある。

     有名な「開け胡麻」だが、さいしょそれを云ったのは盗賊の首領で、これは洞窟の中で呪文を唱えたものらしい。アリババが初めて聞いたのは洞窟の外へ出た首領の「閉じよ胡麻」である。そこで彼は、一部だけ変えればいいとチエを働かせたわけである。

     アラビヤ語に詳しい平田伊都子氏に依れば、千一夜は原語では「アルフ・ライラ・ワ・ライラといい、開けゴマは、「イフタフ・ヤー・シムシム」だそうである。ヤーは間投詞で、シムシムが胡麻(平田伊都子著「アラビヤ語夜話」)。


    [No.49] Re: どうか『米原万里』を読んでください! 投稿者:   投稿日:2010/04/23(Fri) 10:56
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    万里さんの魅力は幾つでもあるがまさかシモネタはここではチョッと紹介しにくい。で、友人の画家、後藤栖子さんをして「類稀なるユーモアの持主」と唸らせた彼女の得意技の一つ、ユーモア感覚についてきょうは語りたい。

     これもひとつやふたつではないが、ほんのお印に。

     さて、こういう名通訳者となるとお座敷が多くなるのは当然だが、それも有名人とからむ場合が多くなるようだ。

     その日のお客はご存じチェロのロストロポーヴィッチ、この人、無類のトロマニア。来日の都度、かならず築地まで足を運び、マグロのトロを大量に買い込み、まいにち冷蔵庫から出して食べるのが、大の楽しみだそうな。

     この世界的巨匠も彼女にかかると「大トロ、中トロ、ロストロ」といとも簡単に笑いの種にされてしまうから敵わない。(-_-;)


    [No.48] Re: どうか『米原万里』を読んでください! 投稿者:   投稿日:2010/04/22(Thu) 22:05
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    子規の柿好きは有名で、漱石の言によると、一遍に14、15個食うと紹介している(「三四郎」)。これには多少の誇張はあるにしてもかなり実情に近いような気もする。ちなみに、子規には柿を詠んだ句が、10以上あるという証言がある。

     これで何を云おうとしたかと云うと、例の米原家にもその血が流れているらしいからだ。万里の父、いたるという人はいわゆる大食漢で、彼女の「旅行者の朝食」によれば、知り合いの和菓子屋の主人に勧められるまま、薄皮饅頭をなんと総計75個、その場でペロリと平らげた伝説的な人物なのだそうだ。

     その娘はどうだったか。誰でも気になるところだが、同じお菓子屋で女ながらも23個までグアンバッタそうである。天晴れと云うしかない。(@_@;)料理研究家をなりわいとする実妹のユリさんは、三歳の頃「ものを食べる量と速さにおいて五歳の」万里を追い抜いたというから米原家のDNAはまさに驚異的である。この父にしてと云うか、この姉にしてこの妹とありと云おうか。


    [No.47] Re: どうか『米原万里』を読んでください! 投稿者:   投稿日:2010/04/22(Thu) 20:46
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    >  万里の魅力はとても一回や二回では語りつくせないが、このあいだ展覧会へ行った時に見たトルコ蜜飴の箱はあっしに、彼女の書いたいろいろな著書を思い出させた。

     いま少し前「ロシアのお菓子、ロシアのお菓子、ロシアのお菓子は美味しいよ!」というサイトを見つけました。ハルヴァまたはトルコ蜜飴に興味のお有りの方は、ぜひここをクリックして見てください。かなり詳しく書いてあります。

     そのあと、やまがたひろゆき氏の「お菓子の話」(新潮文庫)というのを紐解いていたところ、ハルワ、ジャレービ、プラン・ポーリという項があり、このハルワが引っかかった。材料に野菜、果物などあるので、或いは違うかと思ったが、そのあと、ナッツ、砂糖が出てきて、さらに形状が羊羹状のものとあるので一先ず安心。

     つづりから云ってもhalwaとなっているので、恐らく蜜飴のインドヴァージョンはまず、間違いないと思う。


    [No.46] Re: どうか『米原万里』を読んでください! 投稿者:男爵  投稿日:2010/04/22(Thu) 20:15
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    画像サイズ: 457×317 (26kB)
    唐辛子 紋次郎 さん  こんばんは

    >  著者に依ればこの蜜飴は、ケストナーの「点子ちゃんとアントン」という小学生向けの小説に出て来るそうである。

    「点子ちゃんとアントン」はまだ読んだことがなかったので
    この機会に図書館から借りてきて読みました。
    物語は1931年のベルリンが舞台ですが
    帝国議事堂(国会議事堂)、ブランデンブルク門、オペラ劇場、シュプレー川、フリードリヒ通り
    など1982年に訪れたベルリンを思い出します。(当時はベルリンの壁はありましたが)

    たいていの人は、この作品を読んだが、どこにトルコ蜜飴が書いてあったか思い出せないそうです。
    それもそのはず、作者は各省の終わりに解説みたいな作者のつぶやき文章を小さい活字で書き加えてあります。その本筋とは関係のない小さい活字のところに、ロストックの歳の市のお菓子屋の屋台で、作者は10ペニッヒで蜜飴を買ったことをさりげなく書いていました。そこには、貧乏な人のことなど思いやることもない我が儘な子どもが母親にもっとジンジャーブレッドをねだる場面がありました。


    [No.45] Re: どうか『米原万里』を読んでください! 投稿者:   投稿日:2010/04/22(Thu) 16:49
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      男爵さんも、あっしと同じように、あの本をお読みでしたか。(^_-)-☆

    > シルクロードの留学生から
    > トルコの甘いお菓子だというものをもらって食べたことがあります。
    > 甘いけれど固いお菓子でした。
    > ハルヴァと同じものかどうかは確認していませんが。

    万里が「旅行者の…」の中で書いているturkish honey cakeは、あるルーマニア専門家が、ロクム★というお菓子と同じと断じています。「旅の指さし会話帳(トルコ語篇)」に出ているlokumロクムのイラストは、たしかにその蜜飴によく似ています。男爵さんの紹介された写真も、テュルク系(トルコ)の多く住む、中国は新疆ウィグル自治区からのもののようですので辻褄も合います。
     
     このお菓子はかなり広範囲な地域に広がったようですから、味にウマい不味いはあるにしても、大体同じようなものなんでしょうね。

    > 写真を載せます。 お菓子の箱のほうは、マルチメディア館にも載せてみます。

     たしかに、同じキリル文字を使う地域からロシアや東欧に広がったのは分かる気がしますね。


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